水量の多さから言えば、平石沢の本流は当然左俣だろう。でも右俣には沢名由来となりそうな大岩があり、どっちが本流なのかは分からない。
まっ、面倒くさいことは抜きにして、きょうは平石沢の左俣遡行である。
山ノ神[6:50]…平石沢…二俣のF1[7:05]…左俣へ…二段15m滝[7:30]…滝場[7:52]…石積堰堤[]…半壊堰堤からトラバース路[8:10]…日陰新道[8:48]…黒岩トラバース径路[9:35]…934ピーク南東尾根[10:15]…平石沢出合…山ノ神[11:35]

この二俣のF1は、先日、わざわざ難しい方を選んで登ってしまったようなので、今回は、水流の少ない右の流れを登ることにした。中央のカンテに取り付いて、右の流れに移って登ろうと思ったら、けっこう釜が深い。
深いたって、膝が濡れる程度、それさえ我慢すれば、こちらの方がはるかに簡単だった。
右俣は相変わらず涸れ沢状態、きょうは水の流れのある左俣にいく。
石積堰堤をひとつ越え、平凡な沢筋を歩いていくと、前方に滝のものらしい流れが見える。
近づいてみると、二段になった立派な滝だ。(=トップ写真)
落差は目測で15mといったところだろうか、上段に見えない部分があるのでもう少しあるのかな。
じっくり観瀑したら滝越えだが、もちろん登れるわけもなくさてどうしよう。
右からは厳しそう、左手前にある小尾根が何とかなりそうだ。
取り付いて登ったら、大きく回り込むようにトラバース、そして落口右岸に抜ける。

落口をのぞいたら、そのまま沢を進んでいくと、滝が続いているのが見える。しかし、よく見ると最上段は堰堤だ。

最初の3m滝は全く問題なし、続く5mは右から越え、石積の堰堤は左を越える。

その上に、ガレに埋もれた堰堤がいくつか続き、最後の半壊堰堤の前を通せんぼするようにロープが張られている。これ以上、立ち入らないよう張ったものかと思ったのだが、そうではなく、よくみると堰堤の前を径路が横切っている。通過の補助に張られたロープのようである。

この先の沢筋を見ると、崩落したガレや倒木でかなり荒れた様相になっている。もはや遡行の価値はあまり感じられない。興味は径路の行方に傾き、平石沢はここまでにして、この径路をたどってみることにした。
踏跡程度の細い径路が、斜面を横切り、ハッキリと山腹を巻いて続いている。たどっていくと地形図に破線道が示されている尾根のあたりで不明瞭になった。この尾根の破線道、今は廃道となっている径路なのだが、登っていけば1130mで日陰新道と合流する。
そこは先日、フネノ平を探して歩いたところだ。あらためて周辺からの景色を確認してみるが、まともに眺められるところはない。
ウロウロしているうち今は歩く人もいなく道となった、黒岩に続くトラバース径路に行きあたった。存在はしっていたが、歩いたことがなかったのでたどってみることにした。
荒れてはいるが、まだまだ十分歩ける径路で、二、三の崩落箇所さえ慎重に通過すれば大丈夫なのだが、ここも植林で展望はない。
しかし、一箇所だけ植林がじゃませず、展望の開けた場所があった。

下山路は先日と同じ934ピークから南東の尾根を下る。きょうは、800mで井戸沢側に降りてしまわないよう注意していると、先日間違えた理由が分かった。
ここは地形図で受ける印象ほどハッキリした分岐ではないので、ボケっと歩いていると、うっすら続く仕事道につられてしまい、気づかず井戸沢側に引き込まれたようだ。
大室山と鐘撞山を結ぶ県境尾根の南側斜面、このところ何度か歩いてみたが、どこも植林ばかりで展望がない。課題とした"フネノ平"の場所も、自分としては目星がついているのだが、まだ言いきるほどの確証はないので発表するのはやめておく。
そのうち反論のない確証をみつけたら、あらためてブログ記事にしようかと思っている。
2016.7.2(土)
《今回のルート図》
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