しばらく鳴りをひそめていた腰痛が悪化、再発防止にかかさなかった腹筋強化のノルマを、今年の夏、暑さにかまけてサボったのが原因のようだ。お陰で、朝起き上がるのもままならず、靴下もまともに履けない情けない状態が続き、もちろん山遊びどころではない。
一週間たち、いくらか落ち着いてきたものの、まだまだ本調子とは言えないのだが、歩けるようになるとムズムズしてくるのは致し方ないところだ。
そんな訳で、途中ダメなら引き返すことも念頭に、腰の具合を確認しつつ、ツツジ新道を登って檜洞丸まで行ってみることにした。
西丹沢自然教室[7:00]…つつじ新道…涸棚[9:40/10:10]…本棚沢右岸尾根…檜洞丸[11:15/11:25]…石棚山稜…板小屋沢ノ頭[13:05]…五右衛門沢左岸尾根~東沢左岸尾根…西丹沢自然教室[14:27]
とりたてて書くこともない優等生のヨイ道のツツジ新道、ゴーラ沢出合までは、ほとんど水平な径路なので、体調の良し悪しは測れず、東沢を渡ってからの急登尾根が本日の調子を占うにはよいところだ。
実は、7月の北アルプス遠征前に、こっそり体調確認とトレーニングを兼ね、ツツジ新道を登ったのだが、このときはゴーラ沢出合をすぎて急とになったらバテバテで、きょうも調子が出なかったら、すぐに引き返すつもりでいたのだが、なんだかきょうは調子がよい。
そうなると「このままツツジ新道をずっと歩くのかい?イイのか、イイのか?」と悪魔のささやきが耳元で聞こえてくる…
「イヤッ、きょうはいかんぞ。ヨイ子を貫くのだ」と思う気持ちと裏腹に、足は勝手に登山道を離れ、涸棚方面の斜面に向かってしまっている。
しかし、すぐに植生保護柵が行く手をさえぎられた。ここで登山道に戻ればよいのだが、一度スイッチが入ってしまうと止まらない。柵に沿って登り、倒木で倒れたところを跨いで越えていく。
今度はその先で深くえぐれた窪地がじゃまをするが、少し登ってなんとかクリア、地形図では変哲のない斜面だが、径があるわけではないので気軽に歩けるというわけにはいかない。それなりにザレ場、ガレ場歩きに慣れていることは最低条件である。
涸棚にたどりつくまでで一番の難所は、深く削られた崩壊地、ここを通過できる場所は、せいぜい一箇所か二箇所で、獣と同じ気持ちになって見極めができないと横断は難しい。もちろん、無理してしくじったらアウトです。
ここが無事に通過できれば、あとはシカ君の遊歩道をたどっていけば、涸棚の落口左岸に降りられる。
東沢本棚沢の涸棚へは、沢を登って何度も来ているが、尾根伝いにくるとまた印象が違う。しかし、やっぱりきょうも富士山にはめぐまれない、残念。
写真は東沢本棚沢の涸棚落口。
富士山は正面には見えず、左斜め方向なのだが木がじゃま、
さっきまでは頭が見えていたのに今は雲に隠れてしまった。
30分ほど岩の上でトカゲしてから、右岸尾根に取り付き、檜洞丸を目指して標高差およそ300mを登る。
花は撮るまい…、と決めていたのだが、富士山は観えないし、
沢歩きではないので滝もなく、撮るものが何もない。
しかたがないので、ありきたりの花の写真を2枚、スミマセン
シラヒゲソウ ヤマトリカブト
平日の山頂はすいていたが、公の場は落ちつかないので少し休んだら退散、まだ時間も早いので帰り道は石棚山稜から板小屋ノ頭まで行き、ロープを跨いで五右衛門沢左岸から東沢左岸を下り、西丹沢自然教室に至る、バリエーション愛好家好みの下山ルートで戻ることにした。
山頂石祠の後ろの木はサワグルミで間違いなし、ちょっと下にあったのはイタヤカエデでした。
木道に挟まれたバスタブのような古木はシナノキです。
石棚山稜、新山(ニイヤマ)ノ頭を下った鞍部にあるカツラの古木。
不安だった腰の具合も、ここ最近ときどき襲われる、めまいや立ちくらみもなく、久しぶりにご機嫌で帰ってきた。
そろそろ、日向ぼっこ山歩きでいいんじゃなにのなんて思うこともあるが、整備された登山道を歩いているだけでは満ち足りず緊張感がなさすぎてつまらない.。
やっぱり、この先どうなってるんだろう行けるのかな、なんていうワクドキ感が堪らないんだよね…
ま、丹沢のDQNにならない程度に、ボチボチやっていきますは
2016.9.27(火)
《今回のルート図》
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