ちょっとした目論見があり、その下調べをかねて、白滝沢から唐沢ノ頭まで登ってみることにした。
課題に対する収穫は始めっから期待していないので、単なる沢遊び山歩きで終わりそうだが気にしない。
帰り道は久しぶりに弁天御髪尾根を歩いてみることにした。
広沢寺駐車場[6:45]…二ノ足林道ゲート[7:10]…不動尻・四ノ橋[7:42]…不動滝[7:54]…大ナメ滝[8:22]…白滝[8:40]…緑の涸棚[8:25]…唐沢ノ頭旧径路[]…唐沢峠[10:23]…893m ヤクザ尾根分岐[10:45]…大沢分岐[11:20]…ヌマノカヤノ(すり鉢広場)…弁天御髪(べんてんおぐし)尾根…上弁天…中弁天…下弁天…大釜弁財天[13:07]…七曲…見城(みじょう)[13:25]…愛宕大権現[13:50]…広沢寺駐車場[13:51]
いつもなら、二ノ足林道のゲート前まで車で入って、そこから山遊び開始なのだが
きょうは手前の広沢寺駐車場に車を置き歩きだした。
たいした意味はないのだが、またも山ノ神沢沿いに堰堤が出現し
様子がどんどん変わっていくのが気になり、完全に消えてなくなってしまう前に
原風景を写真に収めておこうと思ったしだいです。
大沢林道分岐をすぎて右手の棚田、イイね。

いつの頃からか、七沢には信州高遠の石工が住みつき、技術を広めたそうだ。
その名残の一軒かな…

かつての石切場跡

沢泉の水場、ここの水質は大丈夫なのかな?

さて、本題にはいります。
二ノ足林道をぶらぶらしながら、ゲートをすり抜け、
山ノ神トンネルを前方出口の光明を頼りに通り抜け、
やがて谷太郎川沿いの径路がぶつかるところで一ノ橋。
すぐに二ノ橋を渡って、ほとんど目立たぬ三ノ橋、
そして今では知る人も少なくなった、かつてのキャンプ場管理棟があった四ノ橋。
きょうはその手前から右岸を行きますが、これは失敗。
以前はもう少し歩きやすかったと思ったのに、今は荒れ放題で歩きにくい。
橋を渡って、素直に左岸沿いを進んだほうが不動滝までなら簡単なようです。
そして不動滝。
可愛くヒョングる7mのスラブ滝
右の泥つき斜面から越えていく手もあるが、
ここは左から入る小沢の堰堤の上を歩いて径路に乗り、
さらに堰堤を二つ越えてから対岸に移って、何となくある踏跡を追っていく。

沢沿いも以前はもう少し歩けたような気がするけど、ずいぶん荒れてきた。
そして右から大ナメ滝が流れ落ち、ここからが白滝沢になる。
この大ナメ滝、今までは躊躇なく水流沿いを登って越えていたが、
きょうは左岸のザレザレ急斜面にセットされた、長~いトラロープをつかんで巻いてみた。
結果、多少の濡れを気にしなければ、水流の中を登ったほうがラクみたい。
トラロープの巻き道のほうが緊張するワ。
そして大ナメ滝の落口に立つ。

ここから核心部
沢の中になぜかドラム缶、どこから来たかチョット気になる・・・

白滝への行く手をはばむ、この7m直瀑。手前の3mも一連と見れば10m
昔は越えるのに苦労したけど、今は右岸にトラロープがぶらぶらしているのでラクして越えられる。

越えれば、眼前には朝陽を浴びた「白滝」が。

見た目の落差は20mぐらいかな…
傾斜のゆるんだ上部を含めれば、もう少しありそうに見える。

まずは滝下の標高を確認566m。実際の標高とのズレは悪しからず。
右の斜面から巻いていくが、上までいってからのトラバースがけっこうきわどい。
なんとか滝上に立って計った数値は592mだった。差し引きの標高差は26m。確かに下を見下ろせばそれぐらいありそうだ。
落口のすぐ先のナメ滝を越えると、右岸の赤い壁から水が噴き出ている。
白滝の水源はここで、このさきに水の流れはない。

湧水のすぐ先で左に折れるように岩溝を登っていくと前方に緑の岩壁が現れた。
下部を登って上部の狭いバンドをへつれば簡単に越えられそうだが、つかんだ岩が剥がれ、
途中でバランスを崩したら下まで滑り落ちそうなのでやめて少し戻り、左岸の斜面に取りついた。

そのまま斜面を登っていくと良い尾根(何が?)になった。
もう沢に戻るのはあきらめ、周辺に何かないかキョロキョロしながら登っていくと
意外とあっけなく唐沢ノ頭をトラバースする廃径路にたどりついた。
廃径路っていったって、ヘタな登山道よりよっぽどマシな径である。
唐沢峠の東屋脇の木…
今まで、ここにあることさえ気にしていなかったが、よく見ればアカガシだった。


893mからの通称ヤクザ尾根、ここに「フジキ」があるの知ってる?
760m付近の鞍部にあるってAYさんがいってた。
そうなの~
で、探してみるとどうやらこの木のことらしい。
葉があれば見分けもラクだが、
葉がないこの季節、地味すぎて識別が難しい。
しかし、このコモドオオトカゲみたいなブツブツ感
さらに白い皮をかぶった独特の冬芽は紛れもなく「フジキ」のものだ。

人に会うことはないだろうと下っていたら大沢分岐までに4人とすれ違った。
下山ルートでしか使ったことがないので、こんな急尾根を登る人けっこういるんだなと感心する。
大沢分岐をすぎると見えてくる白滝の遠望。コンデジではこれが限界。

白滝の水音が聞こえなくなり急な岩場を下っていく。
植林地に入ると東屋があり、その先の窪地に今は「すり鉢広場」なる呼称がつけられているのだが
土地の人は“ヌマノカヤノ”と呼んでいた場所だ。
名前のとおりの沼地で地元の茅場になっていたそうだ。
久しぶりに歩く弁天御髪尾根はアカマツが目立つ雰囲気のよい尾根だが傷んだ木も多い。
そして見晴広場AだのBだの、厚木市が勝手につけたピークをすぎると弁天見晴。
この名もそのたぐいだろう。

上弁天、中弁天、下弁天と順繰りにすぎ、最後は正規ルートを無視してまっすぐ進み、
林道も突っ切って大釜弁財天の脇に降りたら、わざわざ七曲を登り返して見城を経由して広沢寺へ。
無駄といえば無駄だがこれがいい。
朝は2台しかなかった駐車場は戻ってきたら車でいっぱいだった。
先ほど近くを歩いていたとき、弁天岩のほうから声が聞こえていたのでほとんどはクライマーの車だろう。
内緒の課題の成果はみつからなかったが、まあ最初はこんなものでしょう。
いずれ何かをみつけ、発表できるときがきたら更新することにして、本日はこれまで。
2017.2.4(土)
《今回のルート図》
この記事へのコメント
M氏
西の探索に嵌ってしまい、ようやく一区切りがついたので
そろそろ東へと考えていた所です
一つわからない所が有ります、内緒で教えて下さい
・・・大久保峯800M・・・
たぶん唐沢峠周辺だと思うんですが、見当がつきません
周辺に800Mのピーク、どこなんだか?
イガイガ
資料にあるザックリ概念地図では934mの三峯山が834mになっていてあきらかに間違っています。唐沢ノ頭の標高はおよそ900m、なのでトンチキ記者が標高を100m読み違えたのではないかと考えます。
三番目の資料の唐沢峠西側に「オークボサワ」があるのもヒントになるかと思います。
白滝沢にあった謎のドラム缶、ただのドラム缶とは違いますぜ。
M氏
US Airとか
US Navy
ですか??
イガイガ
です。
utayan
ま~た面白いミッション見つけられたようですね? 顛末楽しみにしてます。
*樹を写す構図参考になります。
T・S
イガイガ
乞うご期待
と大きな声で言いたいところですが、期待薄の尻切れトンボ、企画倒れで終わりそうです
滝もそうですが、大樹や古木も写真にするとガッカリすることが多いですね。
雰囲気だすのは難しいです。
イガイガ
たまにはお庭のパトロールしてきてください。
今度、М様にはカツを入れに行ってきます