はっぴーさんのブログ記事がきっかけでトントン拍子に話がすすみ、AYさんと三人で秦野の権現山から大山南稜を歩くことになった。目的は丹沢にはめずらしい自生の“カゴノキ”に会うこと、そして道すがらの樹木観察である。
周回ルートがとりにくく、単調そうなので今まで行きそびれていた大山南稜、ちょうどよい機会なのだが、飽きずに大山までたどりつけるだろうか。
権現山駐車場[6:45]…権現山[7:00]…弘法山[7:28]…善波峠[8:00]…念仏山[8:50]…高取山[10:00]…不動越[10:36]…浅間山[11:30]…蓑毛越[11:37]…大山山頂[14:00]…雷ノ峰尾根…見晴台[14:52]…下社[15:23]…蓑毛越[15:50]…蓑毛バス停[16:24]…鳥居前バス停[16:46]― 🚌 ―末広小学校前[17:01]…権現山駐車場[17:20]
知ってはいるが未知の領域、勝手が分からず全てAYさんと はっぴーさんまかせ。
天気はまずまず、景色は良好、権現山の駐車場から歩きだす。

まずは弘法山のタブノキとイチョウ。


山頂広場から少し離れたところにあったタブノキ、
温暖なところに普通にみる常緑樹、複雑にからみあう枝も特徴のひとつ。

本日バリは封印です


雲もとれ、スッキリ浮かび上がる富士山。

そしてきょうのメイン課題、トップにも掲げた「カゴノキ」とのご対面。
標高のそれほど高くない暖地の常緑樹林に生える木、丹沢の山中で目にすることはほとんどない。
「カゴノキ」を漢字で書けば“鹿子の木”
鱗片状に剥がれた木肌が、カノコ模様になるのが名前の由来とか。
念仏山から高取山に向かう途中、標高400mあたりの斜面に何本か自生していた。
特徴のある木なのですぐ分かるはず、興味のある方は探してみてください。


カゴノキをみつけてからも、「これはなんだろう?」「あれはなんだ?」と
あ~でもない、こ~でもないで、さっぱり先にすすまない。
立ってるものならなんでも観察。
NHK、NTT、東電、防衛省等々…、様々な鉄塔が我が物顔で立っているかと思えば
古き良き時代の石祠や六地蔵がさみしくひっそり片隅に…

多分、一人だったらとっくに飽きて、登山道を外れてバリ歩きになっていたかもしれないが、
AYさんに教わることが多いので長い道中も飽きることはない。
下社からの表参道が合流する地点にあったスギの大木。
神社の境内などで見るスギは、スラっとスタイルがよいだけで、たいした感動を与えない。
その点、天然のスギの枝ぶりは自由奔放で躍動感があり見ごたえ十分だ。

7時間かかって、ようやく大山々頂に到着。
いや~ずいぶんかかりましたな。
山頂にあるこの木、上社の御神木とは知らずに何度も目にしていたが
「 雨降木」の名をもつブナの古木。
そういえばハンス・シュトルテさんの「丹沢夜話」に書いてあったことを思いだした。

帰り道は、雷ノ峰尾根をくだって見晴台から下社へ、
そして蓑毛越から蓑毛にむかうことにした。
途中、雷ノ峰尾根からさきほど歩いてきた大山南稜をみる。

見晴台から二重社に抜ける途中の原生林にはアカガシの巨木が目立つ。

同じく二重社にむかう途中にあった由緒ありげなスギの古木。
隣りのアカガシと注連縄でカップリングされていた。
目通し幹周りは5m以上ありそうな巨木で、きっと何がしかの呼称があるはず。
知っている人がいたら教えてください。



沢好きバリ好きには、長く単調な大山南稜も、
樹木観察という課題のおかげで飽きずに歩くことができた。
そのかわり、新たに覚えたことで頭はいっぱい、
同行のはっぴーさんも頭ん中がこんがらがっているのではないかな。
久しぶりに、日の出から日の入りまでたっぷり遊んで時間切れ、
最後に苦手なバスにも乗れたしね(笑)
2017.2.8(水)
《今回のルート図》
この記事へのコメント
AY
芽吹きの頃、また陽だまりハイクいかがでしょうか?
イガイガ
今回は常緑樹がメインでしたが、
次回は芽吹いた広葉樹を中心に、よろしくご教授お願いします。
はっぴー
頭の中で木々が絡み合っていますが(^^;
たいへん勉強になりました。
また、ぜひよろしくお願いいたします。
イガイガ
花は咲いているのをみて判別するので、ある意味分かりやすいですが、樹木は葉が落ちてしまうと分かりにくく、木肌だけで見極めるのはいかに困難かを実感します。
花では敵わないのでね、せめて木ぐらいは・・・