大洞橋から札掛、本谷周辺徘徊

画像

今回歩いた軌跡をみてもらえば分かるとおり、ほとんど無駄で意味のない歩きのようにみえますが、決してボケて徘徊していたわけではありません。確かに明確な課題をもって歩いた訳ではないのですが、本人的にはそれなりの意味があってのことなんです。
それはともかく、得意の適当歩きで勘違いしてくだった沢で出合ったこの段瀑、今まで見過ごしていただけに儲けものだった。これだから勝手気ままな山歩きは楽しいですね。

県道70号大洞橋[7:26]…上ノ丸…札掛[9:12]…金林橋[9:28]…金林ノタル[10:27]…オバケ径路入口[10:33]…オバケ径路…本谷林道[12:10]…本谷川横断[12:25]…黒龍尾根分岐[12:48]…大洞橋[13:22]

本日の出だしは県道40号大洞橋、車で通りがかることはあるが、ここを起点にして歩くのは初めてだ。
かつてはハイキングコースにもなっていたようだが道標だけが寂しく立っている。
写真左下の石碑には「県民手づくりの森」の文字、その右に見える径路から気の向くままに歩いてみた。

画像

左岸沿いに進んでいくと背の高い木に出合った。カツラだった。
画像

折り返して左岸に登っていく径路は無視してそのまま少し直進し、
右岸に渡って植林の中の作業径路を歩いているとポリバケツが多数置いてある。
ゴムの木から樹液でも採っているような様子だが、もちろんそんな訳がない。
何の調査をしているのだろう?

画像

整然とした植林地にも伐採されずに残っている自然木が点在する。
こんな奇怪な木が目についた。なんだこやつ?

あきらかに上と下は違う木みたいだ。お隣どうしがラヴしちゃった木だろうか?
上の黒いのはヤマザクラで間違いないと思うが下はなんだろ…
カツラかな、それともサワグルミ?
もっとちゃんと確認して来ればよかった。
葉が出そろった頃もう一度訪れて確認してみよう。

画像画像

こんな木もあった。
これだけ特徴のある木肌なのに樹種が分からない。
未熟さを実感、何だったかなこの木?
誰か教えて。

画像

これは植樹されたカツラっぽい。
画像

これは判るよ。短冊状に剥がれた樹皮はアサダですな♪
スギもヒノキも区別できなかった頃から思うと感無量…
画像

スッキリ枝打ちされたスギ林。
画像

鬱蒼としたヒノキ林もよく手入れされていますね。
画像

大洞橋の袂の石碑には「県民てづくりの森」なんて刻んであったが
「県職員手づくりの森」の方がピッタリだななんて思いながら歩いていたらカモシカとバッタリ。

シカと違って単独行動のカモシカ君、人に出会っても逃げ出さず、
こちらの様子をうかがいながら適度な距離を保っている。
画像

適当に歩いているうち、札掛と本谷を結ぶ札掛径路に出た。
とりあえず札掛方面に向かうが結局そのまま札掛へ。
そして足のむくまま境沢林道を歩いて、金林ノ沢(きんばやしのさわ)沿いを登ってみることにした。
金林橋の袂に立っているシンボルツリーはケヤキの古木、
その脇から左岸に入り、うっすら残る径路をたどって沢沿いを行く。

画像画像

新しい堰堤が延々と並び、まさしくドミノ倒しの金林沢、沢の中は歩けないので左岸の廃れた径路を行く。
やがて二俣になったところで径路が不明になった。水流があるのは左俣で明らかに本流、右俣には水流がない。
途絶えた径路が、必ずどこかに続いているはずと探してみると、右俣を少し入った右岸側にしっかり径路が続いていた。ありがたく歩かせてもらう。

写真は途中で振り返って撮影、奥に見えているのは三ノ塔のようだ。
画像

径路をたどっていくと、鞍部が見えてきたあたりで保護柵にじゃまされた。
乗り越えるわけにもいかず右から迂回して上ノ丸東側の鞍部付近にでた。

上ノ丸を巻いて、金林沢本流の鞍部である金林ノタルを通過してオバケ径路の入口にむかう。
画像

 オバケ径路入口目印となるタコ足状の木。
画像

オバケ径路の入口は知らないと分かりづらい。しかし、目印を知っていればすぐわかる。
タコ足の木をみつけて本谷側の斜面に入れば荒廃した径がある。しばらくは歩いていける径路だが段々と崩落箇所が目立ち、危険なトラバースを強いられる場面がふえてくる。

なりゆきでここに来ただけなので、このままオバケ沢まで歩くつもりは毛頭ない。五町歩ノ滝を眺めたら本谷川に下るつもりでいる。しかし崩壊地を避けてトラバースして歩いているうちにルートを外し、気がついたら復帰するのが面倒なところまで降りてきていた。本日はルートにこだわりがないので、そのまま本谷川に向っていくと前方が切れていて滝の落口だ。
五町歩ノ滝の落ち口かと思ったが、そんなわけない。現在地を把握してみると五町歩ノ沢ひとつ東側の沢だ。
本谷川右岸で見映えのする滝がある沢は、五町歩ノ沢と大棚沢ぐらいと思っていたが、これは見たことのない滝だ。落差は2段で8mぐらいだろうか、湧き出た水が滝となっている。
 
画像

さらに沢を下っていくと思いもよらぬ段瀑に出くわした。
全体としては20mぐらいあるだろうかニンマリしてしまう。

画像

さらに下って本谷川と出合う少し奥に落差4mのF1があった。
画像

この沢、本谷川右岸で下流の牛道ノ沢(うしみちのさわ)と上流の五町歩ノ沢(ごちょうぶのさわ)の中間に位置し、対岸はモチゴヤ沢なのだが、いろいろ調べてみても沢の名前が分からない。無名の沢にしておくにはあまりに可哀そうだが、とりあえず名知らずの沢としておく。
今まで何度も歩いている本谷林道なので気がついてもよいはずだが、見えにくいところにあり、あまり気にせず通過していたのは不覚だった。

さて、お昼も回ったことだし長居はせずに、そろそろ帰ることにしよう。
ここから大洞橋に戻るには塩水橋までいって県道70号をテクテク歩いて遠回りするのがよいか、
距離は近いが札掛径路を登って黒龍尾根を下るルートにするかは悩ましいところだが、
少々面倒でも早そうな後者を選択することにした。

本谷吊り橋まで行かずにズルして本谷川を横断、
ミズキダム(堰堤)の上を渡ってショートカット、
トチノキの大木が折り返しの目印になっている札掛径路へ渡り、ジグザグに登っていく。

画像

札掛径路から黒龍径路、最近、径路の補修が行われたようで道標も桟道も整備されていた。
ついでにオバケ径路も整備してくれると嬉しいんだけどな…
まっ、それはありえませんけどね(笑)

画像

せっかく整備してくれたこの径路も今は歩く人もまれで、どちらかといえばマニアックなルートになった。
そこからも外れて歩くオレは、さしずめアニマックなルートを歩いているってことかな。
獣ちゃんたちと仲良くね

 2017.2.18(土)

 《今回のルート図》

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック