大小屋沢から三峰山

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土曜日は山遊び、日曜日はグデ~として疲れをとるのが今までのパターンだったのだが、近ごろ週末の天気があてにならず、とくに土曜日はスッキリしないことが多い。この季節はやっぱり、青空と紅葉の組み合わせは欠かせない。スッキリ晴れた日曜日を逃さず、三峰山までいってみた。

谷太郎林道駐車スペース[6:37]…林道終点から大小屋沢[6:54]…炭焼き窯跡[7:06]…大岩重なるF1[7:40]…カクレ岩[8:25]…滝場[8:33]…七沢山[10:20]…三峰山[10:23]…惣久径路…ウノクボ…小山の坂…鳥屋待沢…権現橋[12:22]…駐車地[12:27]

三峰山へは、鳥屋待沢をさかのぼっていくつもりでいたが、煤ヶ谷から谷太郎林道に入ると、ハンターらしい車がウロウロ、犬の鳴き声も聞こえてくる。
クマやシカ同様、ところかまわず藪山を徘徊する、丹沢放浪人にとっては気の抜けない猟期になった。
まさか、クマと間違えられることはないと思うが、流れ弾が怖い。ここからは諦め、隣の大小屋沢から登ることにした。

谷太郎林道を終点まで歩き、谷太郎川に架かる木橋を渡るとそこが大小屋沢の出合になる。右岸の尾根に沿った高みに径路があるが、そこには上がらず、そのまま左岸沿いに進む。すぐにコンクリート製の堰堤があり、右から越えていくと、沢辺に今も天井が崩れず残った炭焼き窯がある。丹沢の山中を歩き回っていると、いたるところで炭焼き窯の跡は見かけるが、これだけ現役当時の姿を残したままのものは数少ない。

「第八號石堰堤」の銘板がある石積堰堤を越え、二連の石積、第九號石堰堤と越えていく。

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中流域までの大小屋沢は、ほとんどがゴーロ歩き。大岩を積み上げたようなこのF1が唯一の滝となる。
(=トップ画像)

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F1をすぎると、水流は消え早くも伏流となった。
しばらくは、大岩ゴロゴロの沢の中を歩いていくと、やがて前方に、突き刺さったような岩が見えてくる。
この岩塔を“カクレ岩”というらしい。

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カクレ岩をすぎると、ようやく水流が戻ってきた。
そして写真の場面、左に水流がチョロっと見えているのが本流のナメ状10mの滝、
右は777m峰から続く支沢の涸棚で水流があれば立派な大棚だ。
写真は貧相だが、実際はもう少し見栄えがする。

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本流のナメ滝はコケに足を取られないよう左端を登ると、沢は左に曲がりながら溝状に続き、
今度は右に曲がって5m、3mと続いている。
最初の5mの直登は無理、左右にバンドがあり、下から見た感じは渡って越えられそうだが、
つかまるところが少なく無理できない。左の小尾根に登って越える。

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この辺りは、沢が放射状に何本にも分かれ、南の境界尾根から七沢山、北の777m峰まで、どこを選んでも急峻だ。きょうは最後まで頑張るつもりはなかったので、無理しないで早めに尾根に取り付き登っていくと、777m峰の南西側で宝尾根ルートと合流した。ここからは、ヤセ尾根の岩稜を登って七沢山へ、そして三峰山へと向かう。

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左奥は丹沢三ツ峰、中間は鍋嵐の山稜かな。
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惣久径路
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まだ時間が早いのか、934m本峰には誰もいなかった。山頂は素通りして、しばらくは正規の登山道を歩き、登ってくるハイカーたちに挨拶しながら煤ヶ谷方面に向かう。もちろん、最後まで真面目にハイキングコースを歩くわけもなく、途中から不動沢と鳥屋待沢の中間尾根にある惣久径路を歩く。前回歩いたとき取り残した、紫ヒモの残党を駆除しながら、415m西方のウノクボまでくだったところで尾根筋を右に外れる。ここには右下の鳥屋待沢に至る径路があり、たどっていくと最近整備し直されたらしい鳥屋待沢左岸の木材搬出用の幅広作業道に降りてきた。なるほど、今までは尾根伝いをずっと歩いて清川リバーランド前にくだっていたが、駐車位置を考えると、今後の通勤路として使えるよい径路だ。ここからは歩きやすい作業道を歩き、出合近くの砂防ダムまでくると、ダム上の河原で焚火をしながら暖をとる数名の人影があった。どうやらハンターらしく、猟師の待ち場所だったことから付いた鳥屋待沢の名前がうなずける。さらに、出合の権現橋まで降りてきたところで、谷太郎林道わきの藪の中にもオレンジ色の服を着た「待ち」のハンターがひそんでいた。

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煤ヶ谷、宮ヶ瀬エリア、やっとヒルがでなくなったと思ったのに、
またしばらくは落ちつかない山遊びが続きそうである。

2017.11.19(日)

《今回のルート図》

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