昨年6月、M氏と捜索した米旅客輸送機スーパー・コンステレーションの未回収エンジン。大山近隣の墜落現場周辺の探索では、散乱した残留物は多数発見することができたものの、一番の目的だったエンジンは見つけだせず、不完全燃焼のまま終わってしまった。諦めきれず、昨年末に単独で探してみたがまたも不発、内容のない山歩きにブログ記事にすることなく終わってしまった。
しかし、年越しの課題となったエンジン探しだったが、どうやらM氏が見つけたご様子、山ノ神詣でを兼ね、初歩きで訪ねることになった。
札掛[6:45]…札掛の山ノ神…境橋…913ピーク…16号鉄塔[7:03]…大谷戸ノ頭…唐沢川の山ノ神…上唐沢…石尊沢…石尊沢左岸尾根…大久保峰…ミズヒノ頭…地獄沢橋…札掛[15:40]
やり残した課題は放っておけない同類項の“こだわり屋”M氏も思いは同じ、訪れた日に違いはあれども、ほぼ同じあたりを探し歩き、長年の“探し物”を見つけだしたようだ。
まずは、札掛と唐沢川の山ノ神を掛け持ちで参拝、今年の山遊びの無事を祈願してから本題に入ることにする。
札掛の山ノ神
御神体には「丹沢山神社」と刻まれているそうだが、社の扉は閉ざされていて確認できない。
かつて札掛集落の人々を見守っていた山神さまも今は訪れる人もまれで、
モミに囲まれた高台の社の中にひっそりと鎮座している。

続いて唐沢川の山ノ神に向かう。
簡単に書いたが、この二ヵ所は大山北尾根をはさんだ東と西に位置するので決してラクではない。
どこかで北尾根を越さねばならず道もないので、尋常な人ならこんなルートは選ばない。
山ノ神をお参りしたら札掛の吊橋を渡り、県道70号の境橋から清川村と秦野市堺の尾根に取り付いて大山北尾根までの急登をこなし913ピークまで登る。16号鉄塔の眼前にはだかる大谷戸ノ頭までもうひと踏ん張りして、そこから撮った、斑ハゲの頭だけだした富士山。

大谷戸ノ頭からは北東の尾根を唐沢川まで下っていくのだが、最初はよかった尾根も、段々とヤセた急尾根になり岩場も出てきた。ホントにここ行けんのかよと言いたくなるようなところもあるが、すでにM氏が踏破済みの尾根で要領は把握しているので任せてついていく。
難所を乗り越えたあと、知らずに尾根の突端まで行ってしまうと岩場の崖の上に立ち泣きをみるらしい。唐沢川の水音が近づいた最後の岩場の少し手前で、右のザレ場を駆け下るがミソ、ここなら比較的安全に降りられる。
無事降りても、引っ掻きキズをつけた主に出遭うかもしれないので、くれぐれもご用心。


安全に降りて沢沿いを少し下流に戻り、岩場を回り込んだ小広い台地に山ノ神の石祠がある。

安全祈願を終えたら本題だが、キュウハの慰霊エンジンが不届き者に荒らされたこともあり、
正確な場所が特定できるような詳細な情報は避けることにする。
しかし、何で目に入らなかったかなぁ…、こんなにハッキリ見えているのに。
すぐ脇も何度か歩いたはずなのにね。

複列18気筒星形エンジンのようだ。
激突現場からは少し離れているので、転がり落ちてきたか、衝撃で吹き飛んできたのかはわからないが、
上下がずれてシリンダーヘッドがすべて抜け落ち、コンロッドが飛び出ている。

こちらは昨年末の隠密行動で見つけた破損タイヤやヒビ割れガラス、その他機体の一部。


同じように推理して同じようなルートを歩いたのに「あっちいけ~」の声に素通りしてしまったイガイガと「こっちだよ~」の声に呼び寄せられたM氏、この違いはなんだったかな…
まあ結局、体力の衰えとともに鈍った勘の悪さと詰めの甘さってとこかな。
とにかく、長年の課題としていたエンジン探しは、これにて一件落着。
2018.1.4 (木)
《今回のルート図》
この記事へのコメント
M氏
新聞記事の図によると現場で確認されたエンジンの表記は2基
と言う事は、どこかにもう一基隠れている可能性が有りますね
状況から言えば、ゲンクラ沢かオオクボ沢辺りでしょうか?・・・
そう言えば年始に何時もこの辺りを歩いている物好きな方がいますが
なんか情報は無いんでしょうかね・・・
まだまだ一件落着とはいきそうもないので
暫くはこの近辺を歩き回りたいと思っています
sage
そういゃ唐沢峠に索道が2本あったと申しますね:
・唐沢1号(設置年度S35、直営)
・唐沢2号(設置年度S37、請負)
時期的に考えると、コ機の捜索回収のために
索道がつくられ、それがエンテイ築設と林業用に
転用された、ということも考えられますね。
いや~エンテイの世界は奥が深いと申します。
age
新年早々sageちゃいけません。
ageておきます。
(TI-AEK26拝)
イガイガ
当方、まだ疲れを引きずってます。
ところで、ほかにもまだエンジンあるのかなぁ…
米が大事なエンジンを2基も、ほっぽらかしておかないと思うんだけど。
とりあえずこの件は区切りをつけて、次のネタに移ろうかと思ってます。
もう少し調査は必要ですが、ネタをいくつかもっているので、今度折をみて資料渡します。
イガイガ
本年も極秘裏調査の際には、宜しくお願い致します。
索道を回収に使ったかどうかは分かりませんが、米軍のことですから、大きな残骸はヘリで吊り上げ、小さな物は、日当払って村人に運ばせたんじゃないですかね。
新聞記事には七沢あたりの子供たちも手伝ったようなことが書いてありましたから。
(※ハカセ、誰からのコメントだかかわかりにくいのでハンドルネームは変えないで、お願い)