鐘撞山周辺をめぐり、大群沢の三段の滝へ

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今回もまた少々マニアックなルート取りになってしまったが、あるミッションがあってのこと。その内容、成果については今回理由あってふれないが、帰り掛けの駄賃よろしく大室山北東面に大きく食い込む大群沢をくだり、道志川との出合近くにある大渡の三段の滝を訪れてみた。
地形図をみた感じは、期待できそうでそそられる大群沢だが上流域はまったくの駄沢、ずっと下流の540m二俣から出合までが、この沢の見どころだった。
                                          
 《写真は大岩挟まる、三段の滝の下段》
">神ノ川林道[7:30]…井戸沢の鐘撞山登山口[7:33]…鐘撞山[8:34]…大室山登山ルート…大群沢右岸尾根[9:25]…大群沢左俣[10:00]…540m本流と合流[11:28]…三段の滝[12:35/12:45]…大群沢出合[12:50]…県境尾根669m[13:24]…地形図破線ルートを探す…ルート不明…神ノ川林道折花橋際[15:10]…駐車地[15:20]

早朝の宮ヶ瀬を抜け、道志みちに入って気持ちよく走っていると、西野々の信号で通行止め。
どうやら、この先で土砂災害があったらしく、完全シャットアウトだ。
しかたがないので、伏馬田から県道76号に迂回し、奥相模湖の道志ダムを通って青根の交差点で道志みちに合流、遠回りながらも、神ノ川林道にたどりつくことができた。

車を立石建設先の路肩に止め、戻って井戸沢の登山口から鐘撞山へ取り付く。
出だしすぐに進路を間違えたが、気がついて軌道修正、
古い登山路に乗り、一時間ほどで鐘撞山の山頂に着いた。

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ここから、大室山方面に向かい、急峻な登山路を登っていく。
1140m付近まで登ったところで登山道を北に外れ、北東の大群沢右岸尾根に入って下降を開始する。
この尾根、植林の尾根かと思っていたら自然木の疎林で比較的歩きやすい。
しかし、当然ながら勾配は徐々にきつくなってくる。
900m付近までくだったところで、右側の谷間に降りてみた。
えぐれた斜面に岩がまばらに転がり、古い木の根が目立つ荒れた急斜面で、水のない沢の源流に降り着いた。
もう、戻るのも面倒なので、このままガレ沢を下り始めるとすぐに水音が聞こえてきた。
左右いたるところからしみ出した湧水が流れとなり、ガレだらけの沢に流れをつくっている。
しばらく下っても相変わらずのガレ沢で、正直あまり面白味はない。

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画像ガラガラと崩れる不安定な足元に注意しながら沢を下っていくと、沢の中でこんなものをみつけた。

貝の化石のようだ。
遠い昔、南方の海の底だった丹沢山塊、プレートが移動して本州と衝突し、押し上げられてできたという話は聞いたことある。

しかし、誰も知らないはるか昔のできごと、内心どこかに疑う気持ちもあったが、こんな証が目の前に転がっていたんじゃ信じるしかないよね。

なおも単調なガレだらけの沢を下っていくと、やがて鐘撞山を源頭とする流れが右から出合い、さらに下降を続けていくと大群沢の本流と合流した。
ここには下流のキャンプ場の取水施設があり、自然記念物「大室のカワノリ」の解説板も立っている。
めったに人が来ないこんな場所に、どうして立っているのか分からないが、水温変化の少ない清流の淡水に育つめずらしいノリだそうである。

本流と合流してからは、今までの駄沢の雰囲気とはうってかわり、ゴーロの沢となった。
大きくはないが滝もでてきて、萎えていた沢歩き心にスイッチが入り、やっと燃えてきた。

まずは、大岩を挟んだ二条の5m滝。
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間隔を空けて数段になって続く連瀑。
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水量ゆたかな3m滝。
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連段の釜。
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小さいが二条の滝。
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ゴルジュもいいね。
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そして三段の滝落口。
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三段の滝の上段と中段。下段はこの位置からでは見えない。
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三段の滝下にある、大岩にしがみつくカツラの古木。
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滝の下から観瀑のための遊歩道があり、5分ほどで大群沢の出合にでた。
道志川を挟んだ川向うはキャンプ場で、橋を渡ってキャンプ場を抜ければ道志みちにでられる。
しかし、車は神ノ川林道の井戸沢そばに置いてきているので、こちらからでは延々と遠回りになりいく気になれない。

出合の右岸から県境尾根に続く尾根があり、ここを登って尾根を越えればだいぶ近道になる。黙々と登って県境尾根にでてからは、折花宮横の鐘撞山登山口に下降するつもりだったが、ここは歩いたことがなく下降口が分からない。地形図の破線ルートを目指して適当にくだっていけば、どこかで径路にぶつかるだろうと思い、ヤブを突っ切って進んでみたものの、はっきりした径路がでてこない。いつもお世話になっている国土地理院の地形図なので、悪口は言いたかないけど、これに記載されている破線ルートほど信用できないものはない。斜面の適当トラバースは慣れてはいるが、ケモノも歩かないようなところばかりで、崩落箇所や倒木、イバラなどの障害物と格闘しながらはきつい。稜線に上がれば道があることは分かっていても、疲れてくると遭難者心理で早く下に降りたくなる。大瀬戸に架かる橋が、下に垣間見えてきたあたりから降りられそうなルートを選び、慎重に下降、最後は折花橋のたもとで神ノ川林道にでた。すぐ横に正規の登山口があるところだった。また、きょうもやっちまったな。
あとは、トボトボと林道を歩いて車に戻り、ハイお疲れさまでした。

 2018.10.13(土)

《今回のルート図》

この記事へのコメント

  • TI-AEK25

    イ師匠 おつかれさまです。

    立石建設から鐘撞山に上がる道は
    「北丹沢12H山岳耐久レース」
    のルートになってるっぽいですね。
    (風巻ノ頭の尾根も!)
    http://www.k-y-trail.com/kitatanzawa/images/2018kitatan.pdf
    (しかも7月8日!!)
    2018年10月17日 21:57
  • イガイガ

    ひとつ間違えれば転がり落ちそうなコースばかり。
    しかも猛暑の中であの距離あの標高差を12時間…
    考えられませんね。
    2018年10月18日 07:04
  • M氏

    或るミッションとは?・・・

    気になりますね~!!
    黒岩関連ですか?・・・

    調査結果楽しみにしています
    2018年10月18日 20:47
  • イガイガ

    M氏が大好きな課題ですよ。
    いずれ㊙資料をおみせします。
    2018年10月19日 07:22

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