水ノ尻沢から三峰山

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先日、早戸大滝を見物したあと本谷沢をさかのぼって蛭ヶ岳まで登ったさいには、標高1100mあたりの紅葉がちょうど見ごろをむかえていた。紅葉前線もそろそろ1000m以下の低山域まで降りてきた頃合だろうと思い、身近なところで水ノ尻沢から三峰山へと登ってみた。

清川村役場[6:30]…水の尻橋[6:41]…水ノ尻沢2号ダム[6:50]…水ノ尻沢…三段の滝[7:42]…後八丁[9:53]…登山道…惣久山…三峰山[10:58]…七沢山[11:12]…宝尾根…谷太郎林道[12:43]…清川村役場[13:06]

人里ちかい谷太郎川の最も下流に流れ込む水ノ尻沢は、下流域は植林に囲まれ昼でも薄暗く、この辺りの沢特有の黒っぽい岩がいっそう陰気くささをひきたてている。ヤマビルが全盛となる夏場には絶対入りたくない沢だが、さすがに11月ともなればヤツらの活動もにぶり、いらぬ気遣いをせずに歩けそうだ。

谷太郎林道にむかい、水ノ尻橋を渡ったところから右岸の坂道へと入り、民家の前をとおりすぎていくと、東屋がある“煤ヶ谷平成の森”の広場にでる。車はここまで入ってこられるのだが、きょうは役場から歩いてきた。そのまま進んでいくと“水ノ尻沢2号ダム”と銘のある大堰堤にぶつかるが、ここは苦労なく越えられる。さらに高みに続く径路を、ニつ、三つ古い石積堰堤を右下に見ながら進み、適当なところから沢へと降りていく。降りたところはちょうど大岩が重なりあう滝の前だった。

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しばらくは上流から流れてきた倒木や崩壊した岩屑がゴチャゴチャとした沢の中を歩いていく。
ようやく岩床があらわれ、ナメ滝もあって少しだけ沢っぽくなったが、やはりあまりパッとしない。

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そして見えてきたのが、この沢の核心となる三段の滝。
ヘタッピーな写真で迫力は伝わらないが全体落差は16m。

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三段の滝は左のザレた斜面にトラロープがあり、伝って登ったら落口の上へとトラバースして沢に戻る。
この先は二段のナメ滝、面倒なので左岸を巻いたが巻いた方がかえって面倒だったみたい。

続いてトイ状の5m、ここは登れそうで登れないといった感じで、簡単そうだが滑りそうなので左のルンゼへ…
しかし、こっちのほうが危うく、結局、かなりの高巻きを強いられることになってしまった。

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水が涸れると、いよいよ水ノ尻沢の詰めとなる。
稜線までの標高差はあと200mぐらいだが、両岸が極端に狭まった井戸の底のような岩溝になり、圧迫感を感じながら登っていく。
狭いところは両手がつくくらいで、閉所恐怖症なら逃げだしたくなるところだ。
岩場を抜けだすと急なザレ場のルンゼが続き、ザラザラ崩れてなかなか登っていけない。
どうにかルンゼの横に抜けだして木のある斜面に上がり、四つん這いで八丁径路にたどりついた。

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登山道にでれば、もう楽ちん。あとは紅葉と景色を眺めながらただ歩くだけなので特筆することはない。
しかし、残念ながら800m以下の色づきにはまだ早く、見頃はこれからのようだった。

三峰山登山道から丹沢三ツ峰方面をみる
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三峰山
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下山は七沢山から宝尾根ルートに入る。以前より踏跡がハッキリしてきたようだ。

境界尾根方面をみる
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梨ノ木平
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画像ところで、清川村の山林を歩いているとみかける「清川宝の山」の石柱。実はこれ、清川村制30周年記念事業として、昭和61年から62年にかけて村内の50箇所に設置されたものだそうだ。「大木が林立する“美林”を後世に残すと共に、自然の恩恵に感謝する心を継承する」ことを目的とし、趣旨に賛同した地権者の山林に立てられた石柱。特定な山を指して「宝の山」といっているものではないので、三峰山の行き帰りお世話になる、鳥屋待沢右岸の尾根をもって“宝尾根”や “宝の山尾根”と呼ぶのは当たらないのだが、すでに丹沢バリエーション愛好家のあいだでは一般的な呼称になっている。地名の変遷など、こんなものなのだろう。


 2018.11.3(土)

《今回のルート図》

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