玄倉から東沢乗越 大石山へ

ひと頃、この季節になるとどこからともなくあらわれたユーシンブルー族も、
玄倉林道の通行止めにともないすっかり姿を消し、静かな玄倉が戻ってきた。
個人的には喜ばしいのだが、反面、林道の通行制限は大好きな玄倉周辺の行動範囲が制約され、
山遊び場が限られてしまうのはつらいところである。
そんなこともあり、気軽に歩くのが難しくなった玄倉の奥地が恋しくなり、
久しぶりに東沢乗越を越えで大石山を訪れることにした。

早朝の丹沢湖畔
檜洞丸の登山者が集中しがちな中川方面とは違い玄倉無料駐車場はガラガラ。

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仲ノ沢林道の法面補強工事や路肩復旧は進んでいたが、
通行不可の一般車両には関係なし…

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中ノ沢径路の回廊
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欅平のワサビ田跡
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石垣にヒメレンゲ
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東沢出合
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足を濡らさず歩ける径路が沢伝いに続いているが、
最近は風化が進み、道形が消えてしまったところも多いので沢の中を歩く。
やっぱり、沢歩きのほうが気持ちよい。

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東沢で唯一の7m滝
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左から越えて落口へ
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東沢の湧水口の目の前に、坑道のトロッコレールが頭をだしていた。
ここを訪れたときは必ず一休みするところだが、今までは存在に気がつかなかった。
おそらくガレが流され埋れていたレールが頭をだしたのだろう。

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東沢乗越
乗っ越したら沢沿いに進み、同角沢左岸に取り付いて同角山稜に向かう。

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同角山稜、気持ちのよい白ザレの登山道。
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花崗岩の鎖場をすぎれば大石山のてっぺん
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富士山ビューのマイ・フェイバリット・ポイントだが
きょうは黄砂霞みでスッキリせず。

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大石山の大石の上から
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このまま登山道を降りていくとユーシンに下って大回りになるので、
大石から南に延びるヤシロ沢左岸尾根を下降し玄倉川を渡って玄倉林道へ。

第八号隧道の荒れた取付きから山神径路へ。
現在は廃路扱いなので手入れはされておらず、
崩落による危険箇所や通過困難箇所がときどきあるので歩く場合は要注意。

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それでも、現役時代の名残をとどめたところもけっこう多い。
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山神径路は山肌をからんで沢をいくつも越えていくので距離も長く、
そのうえ荒廃しているのでかなり時間がかかったがようやく山神峠に着いた。

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このまま蕗平橋を経由して山神径路を歩いて玄倉までもどろうと思ったが、
200mほど玄倉方面に進んだところで径路が寸断、完全に崩落していて先に進めない。
廃路を歩いていればよくあることだが、ここは以前から崩落が進んでいたところだ。

もちろん少々の困難ではへこたれず、何とか巻いていけるルートをみつけるのだが、
ここは地盤がもろすぎてかなりヤバそうだ。
体力もだいぶ消耗してきたし、危険を冒すのは得策ではないと考え、
予定を変更して大ブナ(954m)を回り込んで境隧道に降り、
あとはのんびり玄倉林道を歩いて戻ることにした。

以前は車が入れた谷戸ノ影沢の玄倉林道ゲート前
植林が伐採され整地されていたけど、駐車スペースでも整備しているのかな?
なら嬉しいけど、そんなわけないね…

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ルート変更の判断は正しかった。
陽が落ちる前に戻ってきたが、あぁくたびれた。

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でも気分は爽快、やっぱり玄倉はイイね。
きょうは何時に🍺が飲めるかな。

 2021.05.08(土)
玄倉[6:30]…玄倉林道…仲ノ沢林道…中ノ沢径路…欅平[8:50]…東沢…東沢乗越[10:20]…同角径路…同角山稜[11:25]…大石山[11:50/12:00]…大石山の大石[12:15]…ヤシロ沢左岸尾根…玄倉川[13:10]…玄倉林道…第八号隧道山神径路取付き[13:20]…山神径路…山神峠[15:10]…崩落のため通行不可…大ブナ山腹路から境隧道[16:30]…玄倉林道…玄倉[17:25]

《今回のルート図》

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