土沢流域 四ノ沢

先週は鬱陶しいヤマビルをさけ、西丹沢世附のはずれ、三ノ沢でゆるい沢歩きを楽しんだが、
今週も引き続き、お隣を流れる四ノ沢を歩いてみることにした。
この沢、以前に一度歩いたことはあるのだが、核心となるのは出合奥の棚場だけ。
あとはこれといった見どころもなく、退屈だったイメージがある。
しかし、あのときは途中から飽きて尾根に上がってしまった。
もしかすると、もう少し見せ場があったかもしれないと思い、
退屈なのは覚悟で、最後まで詰めてみることにした。

明神峠に向かう県道729号線沿い、なんだかいつもと雰囲気が違う。
何か催し事があるのかなと思いながら明神峠に到着。
あとから知ったことだが、五輪の自転車ロードレースのコースになっているらしく、
もう少し遅くに来ていたら、交通規制でたどり着けなかったようだ。
そんなこととはつゆ知らず、どうどうと道路っ端の駐車余地に車を置いて出発した。

明神峠から湯船山稜を東に向かい、
明神山と湯船山の中間点、樫ノ木峠から日影沢左岸沿いの尾根を下降して土沢まで下っていく。

IGA_0688.JPG

土沢の右岸沿いにある土沢歩道は、今は廃れて存在を知らないと見過ごしがち。
しかし、知っていると便利な径路だ。
見落とさず、上流に少したどってから四ノ沢の出合に降りていく。

IGA_0691.JPG

土沢の左岸に流れでる四ノ沢の出合は狭いゴルジュ状、
奥に入っていくと5mほどのF1が待っている。
落差はあまりないがラクではなく、
以前は右から越えたと思うが今見ると危なそうでとてもムリ。

IGA_0702.JPG

無茶はせず、いったん出合まで戻り、
右岸を巻いて林道に上がってからF1の上に降り落口をのぞく。

IGA_0703.JPG

続く二段7mのF2、この棚は見た目より簡単で水流沿いをよじって越える。
IGA_0707.JPG

F2を越えると水ノ木幹線林道に架かる四の沢橋の下をくぐる。
橋脚が片側外れて倒れているけど大丈夫なのかなこれ…

IGA_0711.JPG

そして石積堰堤をひとつ越えるとダラダラした退屈な沢筋になる。
IGA_0713.JPG

小棚はもちろん段差もなく、ナメもなければ淵もない。
IGA_0715.JPG

そろそろ飽きてきたが黙々と歩いていると、左岸から落ちる6mの棚が見えてきた。
この眺めに見覚えがないので、先回はここまで来る前に尾根に上がったようだ。
地形図を確認してみると790mの二俣地点だ。
本流側も段々の流れになっていて奥には棚がひとつ見える。

IGA_0720.JPG

落差は6mほど、直角に曲がった沢には流れてきた倒木が多数折り重なっている。
IGA_0726.JPG

退屈な下流より雰囲気はでてきたがもう棚はない。
IGA_0728.JPG

水流が少なくなりコンクリート堰堤があらわれた。
IGA_0730.JPG

そして三段4mの棚を越えれば、水流も細くなり沢歩きもほぼ終了。
IGA_0731.JPG

ゆるい沢も最後は崩壊地の急斜面。
一番ラクに登れそうなところを這い上がって三国林道へ。

IGA_0736.JPG

さて帰り道のルートだが、三国林道を三国峠まで歩いて、
暴走バイクや車を気にしながら、退屈な県道を歩くなんてヤボなことはしないよ。
三国林道の途中から鉄塔巡視路に降り、快適な水平径路をたどり
二ノ沢、一ノ沢と源頭付近を横切りながら明神峠に至る明神歩道を歩いていく。

写真は二ノ沢源頭付近の横断点
IGA_0741.JPG

二ノ沢を横切るまでは歩きやすく間違いようのない水平径路だが、
一ノ沢を渡ってから右岸側の斜面になると、ところどころ分かりにくく、
荒れて崩落した沢を横切る地点では見失うところもある。
でも、だいたい950mの標高を保っていれば、いずれ径路に復帰できるので大丈夫だ。

明神峠まで戻ってくると、沿道は自転車ファンらしいギャラリーがいっぱい。
駐車できるスペースがあるわけじゃないし、バス便も一便じゃなかったっけ?
みんな、どうやってここまで来たんだ?

 2021.07.24(土)
明神峠[6:30]…湯船山稜…樫ノ木峠[7:00]…日影沢左岸尾根…土沢歩道…三ノ沢出合[7:50]…出合の棚場…四ノ沢橋下から遡行開始…790m二俣[9:30]…三国林道に上がって遡行終了10:59]…鉄塔巡視路[11:40]…明神歩道…一ノ沢横断[12:27]…明神峠[13:46]
《今回のルート図》

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック