鎌倉のハイキングコースを巡る

実家が鎌倉ということもあり、昔は源氏山公園あたりを根城にしてよく遊んだものだった。
観光客でにぎわう土地柄、人の多い場所や拝観料が必要な寺院などは、こっそり裏ルートを探しズルして潜り込んだものだが、さすがにこの歳になるとそんな罰当たりなこともできない。でもそんな過去のおかげで鎌倉周辺の地形も把握し、地図なしで自由に歩けるようになった。きょうは市内にあるハイキングルートを四つ、一筆書きでつなぎ、ぐるっと一回りしてみることにした。

正式な呼称は知らないが歩くのは六国見山(ろっこくけんざん)ハイキングコース、天園(てんえん)ハイキングコース、衣張山(きぬばりやま)ハイキングコース、そして裏大仏ハイキングコースの四つ、いずれも標高はせいぜい100mから150mにも満たない超低山ルートである。

出発は鎌倉中央公園、池や水田のある典型的谷戸地形の自然を生かした公園で地元の憩いの場。
園内の散策路を巡ってもよし、のんびり昼寝してもよしの穴場的な公園である。

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梶原の住宅街最上にある山ノ内配水池から、北鎌倉に抜ける高台を台峯といい、途中の好展望地からは円覚寺と裏山である六国見山(ろっこくけんざん)がよく見晴らせる。

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北鎌倉女子学園の前を通って県道を横切り、権兵衛踏切で横須賀線を渡って住宅地を抜けていくと六国見山西側の登り口になる。
六国見山の見晴台から鎌倉の海の方向を見る。きょうは霞み気味だが、相模・伊豆・武蔵・安房・上総・下総の六国が見えたことからこの名がついた。

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明月院側に降りたら、名月庵横の急坂を登って天園に続く山道に取り付く。
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建長寺上の勝上嶽(しょうじょうけん)から。
本来は「嶽」ではなく「山」かんむりに「厭」の字だが変換できず。

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風化が著しい「十王岩」
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現在、天園ハイキングコースは天園峠の先の瑞泉寺方面が崩落のため通行不可、鎌倉方面に降りる場合は獅子舞から二階堂に抜けなければならない。

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二階堂の永福寺(ようふくじ)跡。
今は遺構だけだが、ここに二階堂があったことが地名の由来になっている。

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鎌倉の風情は表通りを一本入った路地裏にある。
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杉本寺
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滑川(なめりがわ)沿いの紅葉
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田楽辻子(でんがくずし)から山道を登って衣張山(きぬばりやま)をめざす。
頂上からの景色。

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衣張山の一本道を大町方面にくだっていく。
本当なら釈迦堂口に降りたいのだが、現在は全面通行止めなので通れない。

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ここからは少しメインの通りを歩くことになるが、今は外国人観光客の姿をほとんどみないので比較的すいている。とはいえ、鎌倉は歩道が狭いので歩きにくい。そんなときは一本裏に入れば、落ち着いた雰囲気漂う小道になることが多い。

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混み合う大仏の前を避けて裏道に入り、大仏隧道の手前に出たら右横の階段を登って「裏大仏ハイキングコース」に取り付く。
昔はこう呼んでいたと思うのだが、今は「葛原岡・大仏ハイキングコース」というらしい。
「葛原岡」にしても地元民なら「くずはらがおか」と言っているはず。
「ガ」の文字がなくても「鶴岡八幡宮」を“つるおかはちまんぐう”とは読まないのと同じく、
葛原岡は「くずはらがおか」だと思うのだが、最近テレビなどで紹介されているのを見ると
「くずはらおか」と言っているのには違和感を覚える。

大仏隧道
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葛原ガ岡公園
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丹沢ではないし、ブログ記事にするほどのこともないかなとは思いつつ記事にしました。
2500mの編笠山から戻って以来、回を重ねるごとに標高がどんどん下がっていく感じ、
これからはこんなゆるい山遊び記事がふえてくるのかもね。

 2021.11.30(火)
鎌倉中央公園[9:07]…台峯[9:35]…六国見山見晴台[10:06]…勝上嶽[10:40]…天園ハイキングコース…大平山[11:07]…天園[11:15]…永福寺跡[11:35]…杉本寺[11:50]…衣張山ハイキングコース…衣張山[12:07]…大町[12:24]…大仏隧道[13:18]…裏大仏ハイキングコース…葛原岡公園[13:48]…鎌倉中央公園[14:17]

《今回のルート図》

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