このままじゃいけないと思い、気持ちを奮い立たせ久しぶりに更新することにした。
玄倉林道、仲ノ沢林道と歩いて中ノ沢径路に入ると周辺の山仕事のためか、
最近になって径路の修復が行われたようだ。
要所、要所に補助ロープが張られ、径路の普請も行われて、以前より歩きやすくなっていた。
1時間ほどで欅平に到着、東沢の出合に降りて右岸のアセビの小台地から
同角ノ頭南西尾根の先端に取り付いた。
するとすぐに小さなギャップ、右から回り込んで越えて白ザレの細尾根を行く。


今度は崩落がすすんだ斜面にぶつかり、行く手をさえぎられた。
この尾根は過去に二度歩いているが、全体の印象は覚えていても細かなことは忘れてしまった。
こんなだったかな…と思いながら、風化してザラザラになったトーナル岩に足を取られながら
危なっかしい斜面をよじ登っていく。
50mほど登っていくとようやく斜面も落ち着き、気持ちが和む尾根筋になった。

右には女郎小屋ノ頭からオオタル丸に続くコブコブがすぐそこに見える。

うしろを振り向けば遠く富士山、きょう2月23日は語呂合わせで「富士山の日」だそうな。
最近、ムリヤリ語呂合わせしたようなナンチャラの日、ふえたよなぁ。

1180m付近の尾根模様、広々として自然度たっぷり。

このまま何事もなく、気持ちよくたどりつくかなと思っていたら、
東沢乗越に続く同角尾根が合流する、1300mの手前で崩壊地の際がキレット状に落ち込んでいて、
まるで谷底に降りていくような感覚がしてビビってしまう。
行けるのかな…と、じっくり観察してみるとルートは残っていて行けそうだ。
滑り落ちないよう注意深く降りていくとトラロープがありひと安心、
無事、同角尾根側に移ることができた。
標高が上がったこともあり、この辺から残雪が多くなってきた。
日当たりのいいところは解けていても岩間に積もった雪を踏み抜き、
膝上まで埋まってしまうこともしばしば、これが体力を消耗する。

同角ノ頭直下の岩ゴロの急登をこなしていく。

ようやく山頂にたどり着いた。

東方の主脈山稜を見る。

朝方が青空でも、雲ひとつない富士山が撮れるのはせいぜい10時頃まで、
たぶん気温の上昇に関連していると思うのだが、
10時を過ぎるとじょじょに雲が湧き立ち、隠れ始めてしまうことが多い。

11時頃までには着くだろうと読んでいたのだが、すでに12時近くになり大誤算。
体力もだいぶ消耗したし、帰りは余計な寄り道や遠回りはしないで、
無難に石棚山稜を経由して戻ることにした。
まあ、ここからは下りメインなので、そうたいしたことないだろうとタカをくくっていたが、
これが意外と雪が残っていて、トレースもないので思っていた以上にたいへんだった。
だいたい、話しかけてみれば返ってくる応えで、どんな山歩きをしているかは察しがつく。
どこへいくつもりか、どこから来たのか聞いてみたがハッキリせず、
何となく来てしまったというのが印象だった。
すでに時刻は1時だし、このままわけも分からず同角山稜を進んでいったら遭難必至。
こっちは通行止めだし雪も深い、引き返した方がいいと言っても、
突然あらわれたヘンなおっさんの忠告などピンときていない様子。
しばらくアプリを確認していたようだが、強制できるわけもなく、
絶対に行っちゃダメだよ、と念を押して別れたがその後ちゃんと引き返したかな…
こう言うのってあとになって気になるんだよな…
まあオレも「おっさん、そっち道ないよ」なんて呼び止められても、
そのまんま行っちゃうくちだから、ひとのこと言えないけどね。
石棚山稜の登山道も雪は残っていたが、
先人のトレースがあるのでツボ足になることなく助かった。
石棚山稜を歩きながら、先ほど登った同角ノ頭南西尾根と同角ノ頭を見る。

当初の予定は、体力、時間に余裕があれば、板小屋沢ノ頭方面に向かい、
弥七沢ノ頭を経由して戻るつもりだったが、すでにあっぷあっぷで余裕なし。
石棚山の分岐を西丹沢県民の森方面にとり、
不本意ではあるが、帰りも長い林道歩きで戻ることにした。
石棚山から西丹沢県民の森に下るのは久しぶりだが、ここ、こんなに急だったっけ…
これまでの雪道歩きと急斜面下りに、なまった大腿四頭筋が悲鳴をあげ始めた。
なんとか仲ノ沢林道に降り立ち、あとはクールダウンしながらの林道歩き。
3時頃までには戻ってくるつもりでいたが、玄倉の駐車場に着いたのは4時20分、
想定以上に時間がかかってしまったが、この疲労感が好きだな。
さあ、きょうは何時にビールありつけるかな。
2022.02.23(水)
玄倉[6:40]…玄倉林道…仲ノ沢林道…中ノ沢径路[7:55]…欅平[9:00]…東沢出合[9:15]…同角ノ頭南西尾根…同角ノ頭[11:45/12:00]…石棚分岐[13:00]…石棚山稜…分岐[14:00]…西丹沢県民の森[15:15]…仲ノ沢林道…玄倉林道…玄倉[16:20]
《今回のルート図》
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