これが最後の“下棚沢”

M氏との山遊び最後の思い出づくりにと、レガーさんと三人で出掛けた小川谷廊下。
これが予想以上に楽しく、沢遊びが満喫できたこともあり名残を惜しんでもう一本。
今度こそ正真正銘最後の沢遊びになるが、選んだ沢は下棚沢。
メンバーはshiroさんも加わり四人での遡行となった。

台風の通過直後ということもあり、沢の状況を見ながら無理をしないよう出発。
河内川や各支流をみても思ったほどの水量はなく、下棚も普段よりは見応えのある水流といった程度、多すぎず少なすぎず沢歩きには最適な日和のようだ。

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少し戻った左岸の径路をたどって、下棚下段の落口へ降りていく。
下から見上げただけでは見えないもう一段が落口のすぐうしろに続く。

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屏風を突っ立てたような壁を伝い落ちるF2
上下の落差を合わせれば25mはありそうな立派な棚である。

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さすがに登れないのでいったん径路に上がり、
あらためて沢に降りると下棚沢屈指の美渓ポイント三段のF3になる。
滝好きにはこの眺め、なごむんだよなぁ…

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美渓をじっくり堪能したあとは沢を先に進まなければならないが、この先のゴルジュの連瀑を越えようと思うと右岸を高巻くことになりかなりショッパイ。体力を消耗するのでF3に続くF4とF5を見ずに巻くのはチョット残念だが、ここは径路に戻り左岸をトラバースすれば、さほど苦労することなく、連瀑帯を越えた落口に降りることができる。

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連瀑帯を抜ければ、しばらくは白い花崗岩と緑の苔の織りなす穏やかな沢筋を歩く。
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チョックストンの4m滝はそのまま歩いて越える。
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またしばらく、なごみ系の沢歩きが続き、遠く見えてきたのがこの棚。
最下段はハングしているので登れるわけもなく、右手のルンゼを掻き登って落ち口方向にトラバースして巻いていく。

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ここから落差にして100mほど続くナメ棚は圧巻、いつもなら下段落口のすぐ上に降りるのだが、きょうは水流が早くヘタすれば流されそう。ここは無理せず、左岸をそのまま登って中段で沢に降り、上段はしぶきを浴びながら快適なフリクション登り

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でも終盤の数メートルが少し立ち気味でホールドも細かく苦戦、
ロープをもらってクリア

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今度はこれだぁ…
逆層気味でスダレ状に水を落とすこの棚、どうすんのこれ?
もちろん登りません。右手ルンゼを20mほど登って落口方向のバンドをトラバースする。

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普段は水流の少ないところも活き活き、
周囲の枝沢やルンゼもきょうは水の流れが現れて趣が違う。

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みんながナス滝と呼んでいたこの棚、最初は何言ってだと思っていたけど、
こうしてみると色味や岩肌の膨らみ具合、なんだかナスっぽく見えてきたぞ…
ここは水流の右奥から登って、落口の右横にトラバースして越える。

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水流のある棚はこれが最後。
右の斜面を這い上がって越えていくが地盤が不安定なのでいやらしい…

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最後は沢のツメをひーひーぜぇーぜぇー💦
畦ヶ丸南東50m下の鞍部に登り着いたら本日の沢遊びも無事終了、お疲れさまでした。

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M氏とは何度となく古道探索や廃坑道探し、慰霊碑や遭難機の捜索など、
丹沢の謎めいたことをいろいろ解明してきたけど、
これで本当に最後と思うとやっぱり少し淋しいね…
まあ、新天地に行っても今までどおり、好奇心旺盛に活躍することを期待しています。
 追伸:いくつか残った未解決の課題、やっぱり気になるなぁ…

2022.09.25(日)
西丹沢VC[6:40]…下棚[7:27]…下棚沢遡行…畦ヶ丸南東鞍部[11:37]…1079mピークで[12:05~20]…旧権現山登山口[13:22]…西丹沢VC[13:55]

《今回のルート図》

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