平石沢左俣から黒岩

久しく通行が規制されていた神ノ川林道だったが、
ようやく日陰沢橋まで入れるようになったとの吉報を聞きつけ、
今回もardbegさんnenetaさんとともに、さっそく沢遊びに出かけることになった。
とはいえ、持久力のなさは先週実証済み、
流程の長い神ノ川奥地の沢では、二人に迷惑かけそうで自信がない。
ということで選んだ沢はコンパクトでアプローチも楽チン、
大きな滝もあって適度に遊べる、平石沢の左俣を訪れることになった。

神ノ川林道は、採石場の先にあった簡易ゲートも撤去され、
左岸崩壊地の復旧工事も完了、ようやくかつての林道がもどってきた。

まずは山ノ神さまに、開通のお礼と本日の安全を祈願してから出発。
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平石沢へは山ノ神社から30秒、林道が通れなくなった当初は土砂や流木に埋れ、
かなり荒れていたが今は片付きすっきりとした。
しかし、以前のイメージとはだいぶ違っている。

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薄暗い平石沢に入っていくと、両岸を崖に囲まれた狭い中に
恐竜の卵みたいな大岩が沢をふさいでいた。
どっちが行けるかな?

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水量は普段より多め、こんな感じでしばらく行くと…
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渓相が変わり、2mの滝とその奥に二条の滝がみえてきた。
まずは前衛2m滝、難しくはないのだけれど岩の感触がビミョウ...
右から強引に乗り越えたが、水流左の方がラクだったみたい。

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越えた先は二条の7m滝、
平石沢の右俣と左俣が出合い滝となった、いわゆるジャンクションフォール。
水量比は6:1明らかに左俣が多い。

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通常の水量なら右の水流際が登れそうだが、
きょうはシャワークライム必至なので却下。
そうすると残る手立ては左手の岩壁を登るしかないが、
岩が脆いので安心できない。
何とか上部の立木にロープが掛けられないか、
何度も投げ縄チャレンジするがことごとく失敗。
ようやくひっかかってどうにか越えることができたが、
けっこうギリギリの登りだった。
(ardbegさん提供画像)
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二条の滝上に続くナメ滝と2m堰堤をまとめて越えていく。
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古い石積の堰堤を左から越え、
しばらく黙々と歩いていくと沢は右に曲がり、大きな水流が見えてきた。

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平石沢左俣18mの大滝
水量の少ないときは上下二段の滝だが、
きょうは上段の水流がヒョングって迫力の流れとなっていた。

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ここは左手の小尾根に上がり、大滝を巻いたら沢へ降りていく。
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さらに遡行はつづく。
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ちょっとした滝場になった。
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5m滝は右から簡単に越える。
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やがて空が開けた明るい場所になった。
この先をみると岩壁のあちこちから水が湧き出る湧水帯になっていた。

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沢の核心部もほぼ終わり。
そろそろ右岸の斜面に上って尾根を登ろうと提案したが即刻却下…

きょうもnenetaさんの一人旅が始まる。
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おっさん二人を置き去りにして見えなくなったと思ったら、
涸棚のお休み岩で待ちくたびれてました。

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沢の形態がなくなっても逃げさせてもらえず、高木ブー状態は続きます…
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こんな泥溝になっても詰めにこだわるその姿勢、恐れ入ります💦
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さすがに1120m辺りで行き詰まったので右の植林帯に上がり、
山腹をトラバースする径路を探りながらウロウロ。

それらしい荒廃した径路がみつかりたどっていく。
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この辺は歩きやすくなったと思ったら、黒岩の手前にたどり着いた。
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「黒岩の先っちょ?」
「 オレ怖いから行かないよ」
すると「なにビビってんねん!」とnenetaさんから一喝、
しぶしぶ先端へ😥

ニタニタ顔のnenetaさんと腰がひけてるオレ💦
(ardbegさん提供画像)
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黒岩先端からの眺め、お尻ムズムズ😖
斜面のトラバースや、落口覗きは平気なんだけどな…

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下山は934mピークより、南東に続く植林帯の中の登山道をくだっていく。
およそ300mくだった668mピークの鞍部付近。

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668mピーク
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仕事道をたどって平石沢出合の左岸に降りたら本日の沢遊びも無事終了、お疲れさまでした。
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歩いた軌跡をみれば、せせら笑われるような距離だし、
あとで万歩計みたらたった一万歩チョイだよ…
確かに短い沢だったけど、水が涸れても最後まで詰めるとキツイよホント。
今回も尻を叩かれながらの沢歩きだったけど、漫然と登山道を歩くのにくらべりゃ、
駄々をこねながらでも完歩した沢歩きは、終わったあとの充実感が違うね。
足手まといになるとは思いますが、また短いとこ一本お願いします❗

2023.6.17(土)
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《今回のルート図》

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