カンスコロバシ沢から大山へ

カンスコロバシ沢という一風変わった沢の名前に惹かれ、何度か訪問を考えたことはあったのだが、先人たちの遡行記録をみると“堰堤だらけで小滝が少々の滝らしい滝はない沢”というのが大方の評価であった。まあ平たく言ってしまえば「あまり遡行価値はないけど物好きはどうぞ」と読み取れる。そんな評判と思い込みもあり、滝好きの自分にはイマイチ遡行意欲がわかなかったのだが、今回ardbegさんからの提案もあり、一度自分の目で確かめてみようと訪れてみることになった。

今回nenetaさんは諸事情により不参加、ardbegさんと男二人の沢歩きである。
ヤビツ峠を宮ヶ瀬方面にくだった諸戸山林事務所横の常世橋がカンスコロバシ沢の取り付きになる。
(トコヨバシ)
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護岸された沢に整然と堰堤が続いている
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しばらく右岸に沿って行き、護岸がとだえたところから遡行開始
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苔むしたゴーロ帯になった
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苔ナメと堰堤の融合がこの沢の見所かな
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普段なら撮らずにスルーしそうな小滝 (ardbegさん提供画像)
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ここも鼻唄♪
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一番の落差があった小滝 (笑)
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早くも水涸れる…
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水流が絶えても一定間隔で堰堤が続いている
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880mの二俣は右俣へ
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ここまでの印象はまぁまぁ評判どおりだが、水が涸れてからがけっこう楽しめるかも...
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北尾根に詰め上がる目標地点を
大山北方250mの猫の手のような崩壊地記号がある南側に!マークの雨裂記号があるところに定め
分岐を誤らないよう地形を読みながら登っていく

ここからはヘルメット装着して戦闘モード
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稜線まであとひと踏ん張り
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最後は滑り落ちそうな赤土の斜面を掻き登って目標地点到達
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稜線に登り着いたら、ひとまず大山山頂まで移動。
休日の賑わいにくらべれば、平日のきょうはずいぶんハイカーの姿は少ないが、
それでも日陰の沢遊びばかりしている身にとっては、日向に顔をだしたモグラのようで、
どうにも落ち着かない。
泥んこのヘルメット姿のおっさん二人が、ベンチでランチ休憩しているのも
なんとも滑稽で場違い感は否めない。

阿夫利神社上社の御神木“雨降木”は高地ならではのブナの木
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せっかくなので登頂記念撮影 (ardbegさん提供画像)
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下山路は諸戸山林事務所裏まで最短のコンピラ尾根を選択、
下降口付近が柵に囲まれ歩く者も少なくなったせいなのか、
上部の径路は荒廃がすすみ、繁茂したアザミのトゲトゲが痛い。

1000m付近まで下降してからは径路をたどりやすくなった
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1時間ほどで諸戸山林事務所裏の諸戸神社まで下降、
無事を報告して本日の沢遊びは終了である。

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確かに堰堤が多く滝らしい滝はなかったが、中流域の苔ナメや石積堰堤は見所があるし、詰めのルンゼの涸棚登りも思っていたより楽しめた。やはり食わず嫌いはダメ、どんな沢もそれなりに魅力があるものだと実感した沢歩きだった。

 2023.9.29(金)
県道70号 陣賀橋【7:15】…常世橋【7:25】…カンスコロバシ沢…880m二俣【9:07】…950m二俣【9:35】…大山北尾根【10:35】…大山山頂【10:45/11:05】…コンピラ尾根【11:10】…諸戸山林事務所【12:10】…陣賀橋【12:16】
《今回のルート図》

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