秋冬混同の檜洞丸北尾根

檜洞丸まで行ってみようと思ったが、表ルートのつつじ新道を避けて
神ノ川側から登ってみることにした。

神ノ川林道は日陰沢橋までは問題なく入れるようになったが、
行ってみるとその先が「全面通行止」になっていた。
もともとゲートがあったので奥には入れないが、新たな障害があって通行止にしているらしい。
ただし、歩行者の通行はヤタ尾根取付と東海自然歩道入口までなら可能とあるので、
その先に何らかの問題があるようだ。

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もちろんヤタ尾根を登れば問題ないのだが、きょうは檜洞丸の北尾根を登りたい気分だ。
先まで行ってみると二箇所、ネックになる箇所があった。
まずは通行止の元となっているここ、
孫右衛門の湧水真ん前の路体が流失しており復旧工事中、
右端が通路になっているが作業中に通過するとなると、ひんしゅくを買いそうである。

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続いて小洞トンネルを抜けた先で落石防止用ネットを押し破ったガレが道を塞いでいる
奥側はガードレールの際までガレが積み上がり不安定な状態になっている
左下は神ノ川に続く絶壁なので通過はかなりスリリング
金網下部の太いワイヤーロープをつかんで慎重に乗り越えた(通過後に振り返って撮影)

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いつも定点観測する三窪付近の色づき具合をみる
今年はどこにいっても紅葉は不作、鮮やかさがまったくないまま秋終了といった感じだ

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もう一箇所、檜皮橋手前に法面から崩落した倒木が折り重なったところがあり
少し面倒だったがここはどうにか越えられた

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一時間ほど林道を歩いたところで、ここからが檜洞丸北尾根への本格アプローチになる
広河原のヘアピンから彦右衛門谷左岸に入り
木造風堰堤を見送ったところで岩ゴロの急斜面に取り付く

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このあたりの陽が当たらない谷筋は青葉のままのモミジを多くみかける
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100mほど登ったら右手にトラバース気味に進み回り込んで尾根に乗る
しばらくは急登のヒノキ林の中に続く径路をたどりながら登っていく

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1070m付近でヤカンやドラム缶トタン板などが散乱する造林小屋跡らしい広場に到着した
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その少し先でヒノキの植林帯と自然林の境となる
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周囲には紅くなりきれずに枯れ始めたモミジが目立つ
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左手には蛭ヶ岳
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右を見上げれば熊笹ノ峰
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1400mを過ぎると季節は一気に冬へと変わった
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大笄が眼下になれば山頂まではあと一踏ん張り
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11時、柵を跨いで山頂に着いた
あれ⁉誰もいないぞ...
平日とはいえどもまだ紅葉のシーズンのはず、この時間帯に誰もいないのはめずらしい
15分ほど休憩していたが、結局一人の登頂者も現れず、静かな山頂は独り占めだった

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朝方は少しパラついていた雨も上がり天気は回復傾向
きょうの富士山はどんなもんか確認してみたが、まだ雲がかかっていて裾野しかみえない…

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この様子なら下山しているあいだに姿が現れそうだと思い熊笹ノ峰へと向かう
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稜線の霧氷は解けずにすっかり冬の趣だ
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西側の開けた景色を眺めながら歩いているうち雲も流れて全貌がみえてきた
先週一度は完全に解けてしまった冠雪だったがしっかり復活
11月の富士山らしくなっていた

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下山は冒険はせずにヤタ尾根を下降、
気持ちよくくだって日陰沢橋へともどり、本日の山遊びも無事終了

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朝は冷たい雨もパラつき一瞬やめようかとも考えたが午後には雲が抜けると判断、
ちょうど晩秋と初冬が入り交じった景色が眺められて、なかなかよい山歩きになったと思う。
夏場の暑い時期はすぐにバテバテ、ヨロヨロで
一時はどうなるものかと思っていたが涼しくなってからはきわめて順調、
ゆっくり登ればまだまだ捨てたもんじゃないなと、自画自賛の山歩きでした。

 2023.11.13(月)
日陰沢橋【7:00】…神ノ川林道…彦右衛門谷左岸取付【8:10】…檜洞丸北尾根…1070m造林小屋跡【9:15】…檜洞丸山頂【11:00/11:15】…檜洞丸北西稜…ヤタ尾根分岐【11:50】…ヤタ尾根…上の神ノ川林道横断【12:57】…矢駄沢橋【13:25】…日陰沢橋【13:35】

《今回のルート図》

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