白滝沢から弁天御髪尾根

ちまたはGW真っ最中。カレンダーの赤い日を避けて、一日ぐらい山遊びするつもりでいたが、
連休合間の平日は天気がスッキリせず、やむなく、後半に入ってから出掛けることになった。

行き先は、久しぶりに白滝が観たくなったので近場の白滝沢、滝見を楽しんだら、k
弁天御髪尾根を巡って早めに戻ってくるつもりである。

いつもと同じ時間に家をでたが、街中の道路は普段よりすきすき、
広沢寺の駐車場に着いてみれば一番乗り、まだ誰もいない。
余裕で駐車場から歩くことおよそ一時間、不動尻の四ノ橋に着いた。

左岸からキャンプ場跡地を抜けていくのがラクそうだが、
ヘソ曲りはあえて右岸の廃道化した径路を選択、やっぱり歩きにくい。

そして不動滝。
正直いって、わざわざ来るような滝でもないと思うが、
最近は訪れる者がふえているのか、けっこう周辺が踏み固められている。

IGIG2090.jpg

右手にあるロープをつかんで落口の上のナメにでた。
IGIG2094.jpg

沢を少し遡ると、左岸に落ちる水流がみえる。
左岸に流入する白滝沢のF1となる大ナメ滝の流れだ。

IGIG2104.jpg

滝上まで、水流沿いを登ろうか、左岸を巻いていこうか躊躇していると、
「何を迷っている、前は水際登っただろイケイケ」と煽る悪魔の囁き。
一方「いい歳なんだからやめなよ」とたしなめる天使の声も聞こえてくる。

う~んここはやっぱり、一理ある天使の囁きを素直に聞き入れ、
少し戻った左岸の残置ロープ付き巻き道に取り付き、安全に越えて
大ナメ滝の上にでた。

続くF2は、狭い落口から勢いよく水流を吐き出す6mの直瀑だ。
IGIG2108-1.jpg

左の岩壁に垂れる残置ロープをつかんでよじ登ると、眼前にF3となる白滝が現れた。
こんなところにこんな滝、と思わせる隠れた優美な滝だ。

しばらく写真を撮りながら観瀑していると山並みを越えた朝日が登ってきた。
滝身に陽が当たりだすと白飛び写真になってしまうが、ギリギリ間に合った。

IGIG2113.jpg

右岸、左岸、どちらからも行けるが、きょうは左岸を登って落口へ。
落差は25mといったところ、すぐうしろには2段のトイ状ナメ滝。

IGIG2126.jpg

その先は白滝の源となる赤岩の湧水地帯、水流はここでほぼ涸れる。
IGIG2128.jpg

そして沢筋は90度左に曲がり、狭いトイ状の岩溝の中を登って越えていく。
IGIG2131.jpg

もはや涸れ沢となった沢の中をいくと、
新緑と緑の苔が融合する苔岩地帯になった。

IGIG2136.jpg

立ちはだかる緑の岩壁を以前はどうやって越えたか忘れたが、
周辺を巻いていくのは無理そう、
岩壁を斜上するバンドがあるので伝っていけば越えられそうにもみえるが、
リスクが高すぎて却下。
無理して沢を溯ることもないので、 少し戻って弱点をみつけ右岸に取り付いた。

取り付いた尾根は、人の匂いはほとんどしない、自然度の高い大好物の尾根筋だった。
IGIG2138.jpg

唯一、人の匂いを感じた古い炭焼き窯の跡。
IGIG2141.jpg

窯跡をすぎてひと踏ん張り、唐沢峠の南側で登山道に合流した。
大山側に移動して893mの標高点から大沢分岐方面に向かって下っていく。

IGIG2143.jpg

入口に立つ道標と積まれた枯れ枝で、一般ハイカーの迷い込みは防止しているが、
道形はハッキリしていて、バリ歩きに慣れていれば全く問題のない尾根道…
のはずだったが気がつくと方向が違う。
ボケっと歩いていたようで、知らず知らず一本となりの尾根に引き込まれていた。
すぐに気がついたので斜面をトラバースしてルートに復帰、
なんともお恥ずかしい限りです😖

そして大沢分岐から弁天御髪尾根へ。
IGIG2145.jpg

上弁天までは無難に歩いてきたがここで心変わり。
IGIG2150.jpg

弁天御髪尾根筋の下弁天方面へは、上弁天から南東に向かうのだが、
それだと少し遠くなる。
ここから東北東に延びる尾根なら等高線の混み具合も手頃だし、
地形図をみる限りでは350mあたりまでは楽勝、
その先が少し分かりにくそうだが許容の範囲。
歩いた記憶がないので行ってみることにした。

IGIG2149-1.jpg

東北東の尾根筋に入ると予想どおり、尾根伝いの鹿柵がやや鬱陶しいが
ヤマツツジの群落もありもうけもの、下山路としては問題ない。

IGIG2155.jpg

IGIG2158.jpg400m付近まで降りてきたところで方角を確認して進んでいくと、
薄暗い植林帯になり下に向かう古い鹿柵が続いている。
柵に沿っていくと、徐々に方向がズレてきたので鹿柵の切れ間を
みつけ軌道修正、下っていくと新大平橋がみえてきた。
しかし、林道沿いは電気柵が張り巡らされているはず、
ヘタすると出られないかもしれないぞと思いながら降りていくと、
案の定、道路沿いの電気柵に阻まれ出られなくなってしまった。
タイミング悪く、ちょうど通りがかったハイカーが、
胡散臭そうにこちらを見ていたが気にせず、
柵沿いをトラバースしていくと門扉をみつけ無事に脱出した。
最後は"大釜弁財天道"の標柱のところで道路と合流した。

朝は一番乗りで誰もいなかった駐車場も、戻ってみればほぼ満車状態。
帰り支度をしている間にも、やってくる車があったけど何が目的なんだろ?
今から山ってことはないだろうし、前にある「ますや」でマス釣りかな…
ま、他人のことはどうでもいいや、
道路が混む前に帰って3時に🍺といたしましょう。

 2024.5.3(金)
広沢寺[5:55]…二ノ足林道…林道ゲート[6:22]…不動尻(四ノ橋)[6:53]…不動滝[7:08]…大ナメ滝(白滝沢F1)[7:27]…6m滝(F2)[7:50]…白滝(F3)[7:55]…白滝落口[8:27]…赤い湧水地帯…緑の苔地帯…白滝沢右岸へ[9:35]…登山道[10:27]…・893[10:36]… 大沢分岐[11:19]…弁天御髪尾根…上弁天[12:27]…上弁天東北東尾根…大釜弁財天道標柱[13:32]…広沢寺[13:39]
《今回のルート図》

この記事へのコメント