大山に眠る米軍輸送機を探る

久しぶりにardbeg さんnenetaさんとのコラボ、
今回は探索メインの山遊びになりそうなので、目の数が多いのは好都合である。
行き先についての詳細は伏せるが、以前探訪したことのあるエンジンや遺留品を多数みつけた
大山北方の米軍輸送機墜落現場、その後がどうなっているか、荒らされていないか、
様子が気になり、あらためて訪れてみることにした。

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昭和33年9月9日午前9時頃、米国を飛び立ちハワイ経由で立川基地に向かう途中だった
米軍輸送機ロッキードスーパーコンステレーションC-121が濃霧のたちこめる
大山近くの峰に激突、機体は500m四方に飛び散り、乗員8名は全員死亡した。
(乗務員4名、スチュワーデス2名、将校1名、兵士1名)

3枚尾翼が特徴的なロッキードスーパーコンステレーションC-121(遭難機ではありません)
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スーパーコンステレーションは4発のプロペラ機で、搭載していたエンジンは
“ライト R-3350サイクロン18”という空冷星型複列18気筒の航空機用レシプロエンジン。
状況からみて、衝突による脱落で転がり落ちたものと思っていたが、
調べてみると、この輸送機の積み荷は15トンの飛行機用エンジンだったことがわかった。
そうなると当該機のものとは限らず、積み荷のエンジンという可能性もある。
残念ながら、素人の薄っぺらな知識ではエンジンの識別ができず、
またあらたな課題が残ってしまった。

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エンジンから少し離れたところに、泥に埋もれた小さな突起物が目に入った。
ふだんなら気にも留めないが、もしかすると何か関連するものかと思い、
周りの泥をほじくってみると何やら太い筒状のものがでてきた。
導水管かな?と思ったが違うようだ。
まさかミサイルや爆弾ってことないよなともよぎったが、
旅客機ベースの軍用輸送機なのでまずそれはないだろう。
さらに掘ってみると鉄製の筒にステンレスの筒がはまった、
いわゆるダンパーの形状をしている。
おそらく、主脚か昇降舵のダンパーではないかと思われる。

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窓枠
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壁紙とダクトの枠か
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座席前のトレイ
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ダイキャスト素材の重さのあるの部品、パイプの接合部かな
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スチュワーデスの持ち物らしい小物(女性は2名のスチュワーデスのみ)
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“BF Goodrich”のロゴが読めるが、タイヤではなく化学繊維の薄い布
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窓ガラスの破片、その他諸々の部品
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丸い黒ゴムは滑り止めか、
右にあるごちゃごちゃしたものは、磁気の抜けた録音テープとカメラフィルム
米軍のトップシークレット?

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すでに66年もたっているのに、まだまだ新たな発見もあり、
なかなか充実した探訪だった。
久しぶりに斜面を這いずり登ったり、急登をこなしたりでもう脚はパンパン、
帰り際に望む雪をかぶったザ・富士山の眺めに癒される。

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もちろんここまで誰とも出会わなかったが、
不本意ながら大山を通り抜けて帰ろうとしたら想定どおり山頂は大混雑、
そして女子トイレ前の大行列にびっくり💦
ずら~と並んで順番待ちしてるけど大丈夫?...もれない?

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あとは大山を下るだけだが、すでに脚のブレーキはベーパーロック状態、
二人に何度も待ってもらい、やっとの思いで降りてきた。
しかし、体はくたくたながら気持ちは充実、ハードなことはもうやめようと思いながらも、
やっぱり課題のある山遊びは楽しい。
バリエーションなかなか卒業できないなぁ…

2024.11.23(土)

《ルート図、タイムテーブルは非公開》

この記事へのコメント

  • ardbeg

    久々のコラボ楽しかったです
    ありがとうございました
    それ程きつくない所でまたよろしくお願いします
    2024年11月26日 10:51
  • イガイガ

    最近は体力ないので、コラボだと安心感がありますね。
    やり残している探索系、またお願いします。
    でも、きつくない所なんてあったかな…

    2024年11月26日 11:28
  • M氏

    イガイガさんご無沙汰しています。
    スーパーコンステレーションC-121の積み荷が航空機の
    エンジンだったのは初めて知りました、
    墜落後、積み荷の回収は速やかに行われたのかと思いますが
    あのエンジンの状態(ピストンが吹き飛んでいる)を見ると
    墜落機のエンジンとみるのが妥当かと考えます。
    それにしても広範囲に破片が飛散しているのを見るとき
    激突の衝撃の大きさに驚きますね、
    また何か情報がありましたら公表お願いします。
    課題の解消、遠くの地より楽しみにしています。
    2024年11月30日 19:04
  • イガイガ

    M氏、遠方よりコメントありがとうございます。
    積み荷のエンジンに関しては、前回一緒に探訪したあと、
    図書館で集めた資料をあらためて読み返したら記述がありました。
    主脚ダンパーらしい部品は、エンジンから7、8mの土中だったので、
    あの一角、当時の探索から漏れたんでしょうね。
    ご一緒できず、実に残念です。
    2024年11月30日 19:51