華厳沢から華厳山

清川村坂尻から華厳山に突き上げる華厳沢、
人里に近い沢なので夏場のヒルどきは近づきたくないが、今の季節なら大丈夫。
華厳沢を訪れて、そのあとは適当に華厳山まで登り、
下山は南稜の尾根伝いをくだって、短く巡ってこようと思う。

清川村の駐車場から出発、
煤ヶ谷の山々も朝日を浴び、山肌に残る色づいたモミジも輝いている。

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坂尻で旧道に入り、雑司場で法論堂方面に曲がったら、宮ヶ瀬みちの少し先が華厳沢の取付きになる。
出合とは思えないこんな雑然としたところ、知らなければ間違いなくとおりすぎる。

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遡行意欲がうせる護岸された沢沿いは、右岸左岸どちらからも行けるが、
左岸のほうが経路がはっきりしていて歩きやすい。
10分ほど沢沿いを行くと華厳沢の滝があらわれた。

落差は二段6mといったところだろうか、
もう少し水量があれば見栄えがよいのだが...

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標高わずか200mほどの里の沢なので自然度は低いが、
意外にも岩床の沢で釜と小滝が続いている。

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Fナンバーが付けられない小滝と釜の連続
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標高240mあたりまでくると二俣になった。
水量は右俣のほうが多めだが、華厳山に直接突き上げる左俣へ進む。

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岩床の沢の中も歩けるが、うっすら右岸に続く径路をどっていく。
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この先どうしようか地形図をみて確認すると、
後半は等高線が込み合っているので最後まで沢を詰めるのは厳しそうだ。
水流もすでに消えかけているので、どこか逃げ場がないか探っていると、
右岸の斜面をジグザグに登っていく仕事道があらわれた。

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渡りに舟ならぬ斜面に径路。
急な山肌を直登することを考えればかなりの省エネ、ありがたくたどらせてもらい、
右岸の尾根に合流した。

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植林帯を脱した尾根道は日当たりもよく、遅いモミジが今も盛りだ。
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左方をみれば尖った仏果山と経ヶ岳。
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今年はなかなか見ない深紅に紅葉したモミジ
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最後の急登をこなし華厳山に着いた。
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まだまだ時間は早いが、少し休んだら下山開始。
南東に進んで南の急斜面を下るのだが早合点して一本西の尾根を下ってしまった。
すぐに方向がおかしいことに気がつき、斜面をトラバースして本来の尾根筋に復帰、事なきを得た。

•464から華厳山を振り返りみる。
この464は煤ヶ谷の高取山という呼び方があるらしいが、
雰囲気にそぐわないラミネートの私製山名板がくくり付けられている。
まあ間違いではないけれど、わざわざここにいるのかな?
最近、無用のマーキングはへったように思うが、
承認欲求の強い山名板の取り付け増えてないかい?

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このまま尾根南端の寺鐘までくだっていくつもりだったが面倒になり、
ショートカットして片原あたりに降りていくことにした。
もちろん、民家が間近に見えることもあって、
きっとどこかに径路があるはずという目論見もある。

西側の斜面を適当に下っていくと、踏跡なのかケモノミチかわからないが、
径路っぽい痕跡はあるのだがイマイチ判然としない。
それでも、集落が眼下に見えているので、それらしいところを下降していくと、
想定した片原に降りていくことができた。

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降りてきて埃や泥を払っていると、身体中にひっつき虫がくっついていることに気がついた。
ちっちゃなラグビーボールに棘々をつけたようなヤツ、これをとるのにひと苦労だった。

ヤンチャなガキの頃、泥んこになって遊んだあとは普通にお持ち帰りしていたひっつき虫、
衣服にくっついて頒布する種子の総称だが、今回ついてきたヤツの本名を知らない。
調べてみたらオナモミというらしいが、さらに驚いたのがそんな当たり前のこのひっつき虫が、
今や絶滅危惧Ⅱ類だそうな...

まぁ、オレがすでに絶滅危惧種だもんな... しかたないか。

 2024.12.12(木)
清川村役場🅿️[7:10]…坂尻[7:23]…華厳沢 [7:27]…華厳沢の滝[7:38]…240m二俣[8:06]…右岸仕事道[8:50]…華厳沢右岸尾根(華厳山南東尾))[9:05]…華厳山[9:42/9:55]…華厳山南稜[9:58]…片原[11:40]…清川村役場🅿️[12:00]

《今回のルート図》

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