山納めは鍋割山

今年の納めとなる山歩きをどこにしようか迷ったが、
あたり障りのないところで、鍋割山を中心にして歩いてみることにした。
今の体力を考えると、あまり欲張ったルートは取れない。
かといって、一般的な登山道だけ歩くのではつまらない。
バリルートもからめた無理なく歩けるルートと思い、
コシバ沢から鍋割峠に上がって鍋割山まで登ったら、
下山は小丸の手前から丸萱尾根を下降、
最後は後沢乗越を越えて、後沢の径路をたどり戻ってこようと思う。

きょうの日の出タイムは6時50分、
少し前にやどりき大橋に着いたので、夜が明けるのを待って出発。
出発時の外気温は-5℃でさすがに寒いが風はないので問題ない。
歩いているうちに暖かくなってきた。

水棚沢出合から檜岳方面を見上げると、朝日を浴びているのはまだ山頂付近だけ。
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本格的に登り始める手前、地獄ザリ右岸のえぐれた側壁。
山遊びを始めた頃は、まだ奥のほうだけ剥き出しの青ザレだったように記憶しているが、
今はどんどんえぐれが進み、下流のほうまで青ザレ剥き出しの壁になってきた。

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釜場ノ平をすぎたあたりで、ようやく朝の陽光が当たり始めた。
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コシバ沢は相変わらずのガレ沢、しばらく雨が降っていないので水の流れもない。
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左岸からはガレが押し出され、右岸は崩落した倒木が折り重なる930mをすぎたところから
右岸に取り付いて20~30m上をたどる径路に上がる。

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鍋割峠に上がる手前にある、2006年に遭難された仲沢さんの慰霊碑。
ケルンに積まれた石はずいぶん増えたが、碑の木柱の文字は判読しづらくなっていた。

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鍋割峠のシンボル馬頭観音もだいぶ風化がすすみ、塞ノ神だかなんだか区別がつかなくなってきた。
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鍋割山への途中、檜洞丸から蛭ヶ岳にかけての主脈方面をみる。
いつもの今の時季なら谷筋に雪があって当然だが、今年は全くない。

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やっと富士山が見えるところまで来た。
快晴の冬の日は10時を回ると雲がかかってくる確率が高いので、
隠れる前に写真を撮ろうと頑張って登ってきたが体力がもたず無念!
西から流れてきた雲に頭を喰われかけていた。

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10時10分、ちょっと遅刻して鍋割山に到着。
おっ、誰もいないぞ! クリぼっちの山納めにはピッタリのシチュエーション...
と思ったら残念😫 奥のベンチに一人いたぁ~

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少し休んだら鍋割山稜を小丸に向かう。
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途中、南側をのぞき込んだ左に見えるこの尾根、きょうはここを下降する予定。
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小丸に登り終える前の1300mあたりから南側に立ち、
下降方向を確認したらブッシュを掻き分け丸萱尾根へ。

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右に鍋割尾根を見ながら下降開始。
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鍋割尾根と左の小丸尾根に挟まれて並行する丸萱尾根、うざいマーキングもなく、
視界をさえぎる植林もない草付きの尾根なので気持ちがよい。

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1120mはチェックポイント。
のほほんと下っていくと方向を誤るので要注意!
ちゃんとルーファイして方向を確認したら、
急な斜面を下って野性味のあるヤセ尾根をたどっていく。

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こんもりとした丸萱への花道
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丸萱からの下降方向も分かりにくいので注意。
確認して下っていくとアカマツの林になり、さらにその先で着地方面を確かめて下降していく。

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そして、ミズヒ沢出合付近の鍋割山への一般登山路に降りてきた。
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ここから後沢乗越に上がるまでの短い間だが、すれ違ったハイカーのほとんどが、
20代とおぼしき単独女性か若いカップルばかりだった。
世間の流れや興味にはうといので知らんけど、鍋割山は山ガの間ではトレンドなのかな?

後沢乗越まで登ったら、少しだけ栗ノ木洞側にいって後沢の径路を降りていく。
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後沢の径路は一般道ではなく作業用径路なので、山仕事が行なわれているときは通行注意だが、
道は登山道より整備されているので歩きやすい。

この滝場の通路も、昔は木の桟道で趣があったが、
今はビテイの桟道に変わり丈夫で安全になったぶん、何だか味気なくなった。

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登山道より順調に歩いて、後沢の出合まで降りてきた。
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もう、ハードな山遊びができるのも今年で最後かなと思いつつ、
また乗りきってしまったどころか、目覚めてしまったかも...

まあ、来年どうなるかは分かりませんが、歩けるうちは歩こうと思います。
基本は独り歩きですが、お世話になった皆さま、ならびに拙なブログを懲りずに
ご覧くださった皆さま、誠にありがとうございます。
時々悪態もたれますが、もう少しお付き合い戴けたら幸いです。

どうか皆さま、よい年をお迎えください。

 2024.12.24(火)
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《今回のルート図》

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